マンシュリーの奪還に成功、幹部の復活を阻止したレオ。ただちにヴィオラたちの元へ戻ろうとするが、レオに甘えたいというマンシェリーの恋心に気がつかず、わがまま扱いして怒らせる。カブに鈍いと呆れられながら、マンシェリーを背負い脱出するレオ。ボロボロの身体を引きずり、ドフラミンゴへ事態を報告しようとするジョーラ。万一、工場に何か起きても、チユチユの能力で復元する計画が、マンシェリーを奪われた今となっては叶わないからだ。だが、すでに体力は限界、セニョールに最後の望みを託し、力尽き倒れる。
工場で熾烈な戦いを続けていたフランキーとセニョールにも決着の時が近づいていた。すでに体力は限界、満身創痍となっても、どちらも一歩も退かずに同じ技を受け切る。その真意を尋ねられたフランキーは、技を真向から受け切って勝つのが自分のスタイルと言い、小人たちに勝利を約束する。セニョールもまた、フランキーの勝負を受け、この技を受けて立ち上がれたら負けを認めると言うと、すさまじい勢いで突進、フランキーごと空中へ飛び出し、妻と息子の名をつぶやきながら、フランキーの生身の背中を地面に叩きつけた。
叩きつけられて倒れたかに見えたフランキーだが、不敵な笑みを浮かべ立ち上がり、セニョールに拳の雨を降らせた。敗北を認め、約束通り正面から攻撃を受けるセニョールはいつしか、妻ルシアンと出会った日のことを思い出していた。雨宿りがきっかけで知り合ったが、海賊が嫌いというルシアンに本当の事が言えず、銀行員だとウソをついてしまうセニョール。季節は巡り、二人は結婚、やがて一人息子のギムレットが生まれ、すべてが上手くいっていた。だが、ある日、セニョールの不在中に取り返しのつかない悲劇が起きた。
高熱を出したギムレットを抱え、セニョールと連絡がつかずうろたえるルシアン。家に戻ったセニョールは、一週間前にギムレットがこの世を去ったことを告げられ、銀行印でなかったことが明らかになってしまう。嵐の中へ飛び出したルシアンを追いかけるが見失い、本当の事を言えなかったことを後悔するセニョール。さらに悲劇は続き、ルシアンが土砂崩れに巻き込まれ植物状態になってしまう。感情を失ったルシアンを前に慟哭するセニョール。毎日、見舞いに行くが変化はない。もう一度、笑顔が見たいと願い、街で見かけたギムレットと同じボンネットをかぶって話しかけると、一瞬だけ、ルシアンに笑顔が戻ったのだった。
詳細情報
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- 脚本
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上坂 浩彦
- 演出
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伊藤 聡伺
- 作画監督
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伊藤 修一
- 美術
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吉池 隆司