ベガパンク逃走を阻止するため、エッグヘッドの工場層を制圧したCP0諜報員達。作戦をより完璧なものにすべく、工場層の施設を破壊しようとしたーーその時、どこからか放たれたレーザーがCP0諜報員を吹き飛ばす。レーザーを放ったのはパシフィスタ、それも頂上戦争時のプロトタイプを遥かに超える強さのパシフィスタマークⅢだった。パシフィスタマークⅢは圧倒的な強さでCP0諜報員達を無力化、連行する。
その頃、とある工場では、傷だらけの戦桃丸が壁に背中を預け、手当てを受けていた。「ハァ……ハァ……パシフィスタはうまくやってるか?」。パシフィスタマークⅢに命令を下していたのは戦桃丸だったのだ。己の怪我も顧みず、ベガパンクの身を案じる戦桃丸。電伝虫で通信を試みるも、ベガパンクと連絡をとれずにいた。ルフィにベガパンクのことを頼んだ戦桃丸だったが、嫌な胸騒ぎに顔をしかめる。「わいももう謀反者……!!」覚悟を決めた戦桃丸は全50体のパシフィスタマークⅢを一斉に起動させる。「お前達の生みの親を、必ずこの島から脱出させるんだ!!!」。
一方、研究層の一室ーールームNIKYU。父、くまの生み出した不思議なエネルギー体に、手を伸ばすボニー。彼女の能力で幼児にされてしまったベガパンクが必死に止めようとする。しかしボニーはそれを振り切ってエネルギー体に触れた。すると、エネルギー体は激しく発光し、気づけばボニーは草原のような場所に立っていた。辺りを見回すと、「え……ん……」と不思議な声が聞こえてくる。声に導かれるようにして歩いて行くと、現れたのは傷を負って泣き続ける大きな子供だった。子供の顔を見てボニーは驚愕する。「お父さん…………?」。
時を同じくして、研究所はベガパンクの失踪に揺れていた。研究層を走り回って探したものの見つからなかった、というルフィに、これではエッグへッドから出航できないと頭を抱える麦わらの一味。そこにシャカから更なる緊急事態の報告がもたらされる。「……フロンティアドームの制御が不能となった」。フロンティアドームから出ようとすれば、レーザーで焼き殺されてしまうというのだ。研究層から出られなくなった一同は、今できることとしてベガパンクの捜索を始めることに。ベガパンクを全力で探して疲れて切ったルフィと、迷子の心配をされたゾロは研究所に残る。彼らの前には海楼石の錠で拘束され、気を失っているルッチとカクの姿。ルフィはふたりを見てウォーターセブンを懐かしむ。
一方、空を飛ぶモルガンズの船。「四皇麦わらのルフィ!! ベガパンクを人質にエッグヘッドに立てこもり、海軍と全面戦争!!!」という、事実と全く異なる新聞の見出しを打ち出そうとするモルガンズは政府が感謝するだろうと高笑いする。そこに鋭い反論の声が上がる。声の主はビビだった。ルフィがそんなことをするはずないとモルガンズを睨むビビ。それを慌てて止めたのはワポルだった。「モルちゃんにゃ匿って貰ってんだ、口答えするな!!」。その言葉に負けることなく、なおも気丈に振舞うビビだが、そんな彼女に向かってモルガンズは声高に言い募る。
「この世界(フロア)を揺らすのはおれだ! ウソか本当かじゃねェ! 新聞はエンターテイメントだ!!!」
詳細情報
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- 脚本
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山崎亮
- 絵コンテ
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小山保徳
- 演出
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ヒョン イエリ
- 作画監督
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井上栄作
- 美術
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武田なつき、西田渚