常影港へとたどり着いた赤鞘一行とモモの助、しのぶ。しかしそこにいるはずの四千の兵は影も形もなく、港は攻撃された跡がある。孤立無援、大荒れに荒れる海を、赤鞘は小舟で渡ろうとする。必死に止めるモモの助だが、もはや退路はない。なぜ、こんなことになったのか。一同は内通者の存在を確信する。果たしてそれは誰なのか――疑心暗鬼になり、互いを睨む赤鞘たち。言い争いの後、ついにその者が正体を現す。内通者は、カン十郎であった!
信じられない一同。カン十郎は滔々と自らの生い立ちを語る。夕立カン十郎とは偽の名前であり、その本当の名は黒炭カン十郎であった。黒炭家というだけで、幼い頃から迫害を受けたカン十郎は、かつて目の前で両親を殺された。以来、カン十郎は心を失い、何者かの役を演じることでしか生きられなくなっていた。そんな時、黒炭オロチと出会う。カン十郎はオロチによって夕立カン十郎の役を授かり、ずっと情報を送り続けていたのだ。
すべてを知った錦えもんは、カン十郎を斬り捨てる。しかしカン十郎は首を落とされてもなお、何もなかったかのように語り続ける。小舟に乗っているのはカン十郎によって描かれた絵の偽物であり、本物はいまだ常影港にいた。これまでカン十郎は、赤鞘の前でわざと下手な絵を描き、真の能力を隠していた。常影港にいる本物のカン十郎は、モモの助を捕らえ拘束する。
そこに百獣海賊団の船が現れる。巨大な船の砲撃を浴び、絶体絶命の赤鞘。ここまでかと思われた時、麦わらの一味が現れる。ルフィは百獣海賊団に叫ぶ。「海は、海賊が相手だ!」
詳細情報
- 放送日
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- 脚本
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井上亜樹子
- 演出
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細田雅弘
- 作画監督
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横山健次
- 美術
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陳烔年