第975話
燃える城! 光月の一族の運命!

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おでん城では、おでんの訃報を聞いたトキが、衝撃に打ち震えながらも有事の際に読むように渡されていた手紙を開封した。そこには20年後にやってくる巨大な戦の主役達こそがカイドウを討つことができる、としたためられていた。読み終えたトキは、その手紙が誰にも読まれることがないように破り捨てる。その頃、博羅町の処刑場から辛くも脱出した錦えもんを始めとする赤鞘九人男は、おでん城を目指して駆け出した。道中襲い来る百獣海賊団を蹴散らしながら進む赤鞘達。傳ジローとアシュラ童子は、錦えもん達を先へ行かせるため、自ら盾となって百獣海賊団と戦い始める。次々と欠けていく仲間達。彼らへの未練を振り切るように、涙を流しながら、錦えもんは全速力でおでん城を目指し駆けていく。そのおでん城は、百獣海賊団の猛攻を受けて遂に燃え始める。天守付近の一室にてモモの助と日和を守るトキだが、そこへカイドウが現れる。カイドウはトキを一撃で気絶させ、モモの助の首に手をかけた。気を失っていたトキが目を覚ますと、城を包む炎は勢いを増し、天守付近にまで迫っていた。モモの助と日和を抱き寄せるトキーーと、そこへ錦えもん、カン十郎、雷ぞう、河松、お菊が駆けつける。

トキは「私は留まるわ……この子達の事をお願い」と答えた。トキは、自身が未来へと飛ぶことができる『トキトキの実』の能力者であることを明かした。未来へ未来へと何度も旅を繰り返し、遂に辿り着いた終着点がここだ、と語るトキ。その終着点が、今は亡きおでんだと理解した錦えもんは、「そのご決心……! 我らに止められましょうか……!!」と涙を浮かべてトキの決意を受け入れ、未来へ向かった暁にはカイドウを討ち果たし、必ずワノ国を開国させてみせると固く誓う。母との別れを悲しむモモの助を、錦えもん、カン十郎、雷ぞう、お菊に任せ、トキは一行を未来へ飛ばした。そして同じく日和を河松に任せる。河松は日和を抱え、燃えるおでん城から堀へと飛び込んだ。トキは百獣海賊団の目を引き付けるように白馬に跨りおでん城から飛び出す。やがてトキは、燃えるおでん城や博羅町を絶望に包まれ眺めていた九里の民の前に辿り着く。トキは、『自分もやる』と決意の表情を浮かべ、民衆に向けて「月は夜明けを知らぬ君」と詠い始める。「叶わばその一念は二十年(はたとせ)を編む月夜に九つの影を落とし」と詠う中で、百獣海賊団からの狙撃を受け重傷を負っていくトキだが、それでも詠うのをやめない。「まばゆき夜明けを知る君と成る!」最後の一節を高らかに叫ぶトキーーと、その刹那、トキの体を銃弾が貫く!

詳細情報

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脚本

山崎亮

演出

所勝美

作画監督

久田和也

美術

飯野敏典

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