侠客団を率いて白ひげの故郷の島に上陸したネコマムシ。その目的は白ひげ海賊団元一番隊の隊長マルコに会うためだった。ネコマムシは島民たちを怖がらせないよう強面の仲間たちを置き、一人で滝の裏に隠された村に向かう。そこで自分たちと一緒にワノ国に来るよう頼もうとするが、マルコはこの村で医者として傷ついた人々や動物たちの治療に当たっていたのだ。2年前まで白ひげの右腕として最前線で戦ったマルコは、いかなる攻撃を受けようと再生することから不死鳥マルコと呼ばれ怖れられ、頂上戦争でも活躍していた。
頂上戦争でのこと。サカズキに利用されたスクアードに刺されて傷を負った白ひげだが、それでもスクアードを息子と呼び、ロジャーへの怒りをエースにぶつけることの愚かさを諭した。そして、黒ひげ海賊団全員からの銃弾の雨を避けようともせず、その身で受けとめる。若い頃、欲しかったものは財宝ではなく「家族」だったと、苦楽を共にした息子たちと過ごした日々を思いながら、白ひげは立ったまま息を引き取った。こうして頂上戦争は白ひげが死んだことで決着がついたと思われたが、黒ひげの狙いは別のところにあった。
白ひげの能力を奪った黒ひげは自分こそが最強だと豪語、のちに四皇の一人となった。やがてマルコはネコマムシに、ここは白ひげが作った村だと語り始める。貧しくて天上金が払えず、世界政府に加盟できなかったこの島では海賊や人さらいに襲われることも多かった。しかし、自らも孤児だった白ひげは幼いながらも海賊たちを力でねじ伏せる。徐々に白ひげの周りには孤児たちが集まり始めた。そして、早々に海へ出た白ひげは島を離れた後も故郷を気づかい、身元を隠して海賊で得た金や物資をずっと送り続けていたのだ。
白ひげを失い、せめて残したものを守ろうと黒ひげを相手に「落とし前戦争」を起こしたマルコたち白ひげ海賊団だったが、白ひげの能力までも得た黒ひげに敗北してしまう。白ひげの島への思いを語り、感極まって目頭をぬぐうマルコに、ネコマムシはここが白ひげの最後の形見であることを理解する。マルコはさらに、七武海のウィーブルが白ひげの息子を名乗り、白ひげゆかりのものを襲っていると話した。どうやら遺産目当てらしいが、この島も狙われるだろうと言うのだ。事情を語り終えてルフィへの伝言を頼もうとしたマルコだが、ネコマムシからルフィがカイドウを討つことを聞かされ、おどろくのだった。
詳細情報
- 放送日
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- 脚本
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冨岡淳広
- 演出
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鈴木裕介
- 作画監督
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横山健次 出口としお
- 美術
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齋藤 優