第861話
ケーキ沈没!?　サンジ＆ベッジ逃亡戦

オーブンに一矢報いたベッジと協力して、サンジはノストラ・カステロ号の甲板に荷台ごとケーキを運ぶ。シフォンが無事に戻ったことで船内は喜ぶにわくが、まんまとベッジにだまされたオーブンの怒りは収まらない。こうなれば力づくでも止めると、正面から受けとめるが力負けしてひかれてしまう。騒ぎにおどろいたのか急に泣き出したペッツだが、手をふるパウンドにあやされたちまち上機嫌になった。シフォンから誰なのかと怪しまれながらも、パウンドは一方的にでもシフォンと孫であるペッツに会えたことを喜んでいた。

シフォンの指示によって南東の海に向かうべく、チョコの家を破壊しながら町を突き進むノストラ・カステロ号。進撃を止めようと立ちふさがる警備兵たちだったが、ケーキを破壊するわけにいかず、思うような攻撃ができない。その隙をついてノストラ・カステロ号は一気にカカオ島からの脱出に成功した。しかし、再び現れたオーブンは海を煮えたぎらせると、全員をゆで殺そうとする。高熱でパドルが壊れ、生クリームやチョコが溶けはじめた。この危機に愛する娘を救うため、パウンドは無謀にもオーブンを後ろから殴打する。

予想外の相手から襲撃され、オーブンは怒りを今度はパウンドに向けた。パウンドはオーブンにたじろぎながらも26年前のことを思い出す。あの日、ローラとシフォンの誕生を知らされたが、一度も抱くことを許されず、ビッグ・マムに用済みだと城から放り出されてしまったパウンド。それ以来、離れていても娘たちの身を案じていた。シフォンがベッジ、ペッツと家庭を築いたことを喜びながら、つらいとき、悲しいとき、傍にいなかったことを詫びると、笑顔で結婚のお祝いを叫ぶ。だが、無情にも背後にはオーブンが迫っていた。

無事に海上へ出たサンジたちは時間を短縮するため、ただちにケーキのデコレーションにかかる。一方、移動中のサニー号に危機が迫っていた。ビッグ・マムとペロスペローの艦隊に追いつかれまいと必死に逃げるが、前方から待ち伏せされて挟み撃ちになってしまったのだ。そのころ、ミロワールドを逃げ回り、ようやく回復したルフィがカタクリの前に現れた。仲間の元へ逃げたかと思っていたカタクリだが、戻ってくることを先読みすると、ルフィに何故、戻ってきたのかとたずねる。今度こそ全力のカタクリに勝つのだと、ルフィは持てる力をフルに発揮して戦いを挑んだ！