第1153話
時代のうねり！ルフィを導く覇王色

想いを込めたボニーの〝解放のニカパンチ〟と、ルフィの猛攻が炸裂し、吹き飛ばされるサターン聖。上空からは、海を目がけてサニー号が飛び出した。「伝説達の陥落は『新時代』の幕開けにすぎない!!」、続くぺガパンクの言葉に、強者達は思いを馳せ、世界中の人々は恐怖する。

「『それ』を手に入れる者に!! 世界の運命は委ねられるのじゃ!! 〝ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)〟を手に入れた者に!!!」
「ジョイボーイは 彼の──」言いかけたその瞬間、封豨の巨大な牙がエメトに突き刺さり、配信は強制的に終了してしまう。

再び立ち上がるエメトだったが、なぜかルフィに向かって謝る。「スマナイ…ジョイボーイ……!! オマエヲ……『王』ニデキナクテ……」。意味が分からないルフィだったが、エメトが「オマエ……名前ハ……？」と問うと、ルフィは力の限り答えた。「おれはモンキー・Ｄ・ルフィ!! 海賊王になる男だ!!!」

ルフィの言葉にエメトは微笑むと覇王色の覇気を放つ。それは海兵達を気絶させ、ついには五老星をも消し飛ばしてしまった。グレート・エイリーク号のもとにはサニー号が無事着水。ルフィと麦わらの一味は再会を喜ぶ。エメトは、かつてジョイボーイと話した在りし日のことを思い返していた。「いいか、エメト。いざって時だ…!! おれの最大級の覇気を結んで、お前の体内に閉じ込めた!!! 『いざって時』にその〝結び目〟をほどけ」と。思い出にひたるエメトの目の光はだんだんと弱まっていき、やがて静かに消えてしまうのだった。