第849話
夜明け前　侠客団団長ペドロ

ペロスペローのキャンディメイデンを〝レッドホーク〟で溶かしたルフィ。続いて連続攻撃を仕掛けるが、カタクリに阻まれてしまう。すでに背後からはビッグ・マムが接近していた。挟まれたら最後だと、ジンベエはルフィにカタクリを追い出すよう言うと、自分たちが船を出航させることを請負う。さっそく〝ホークガトリング〟で攻撃するルフィだが、カタクリに当てることすらできない。一方、ペドロはキャロットに突然の事態におどろくなと言い、ルフィたちこそが自分たちが待ち望んでいた夜明けをもたらす者だと告げた。

ペロスペローの連絡で、ルフィたちが生きていることを知ったモンドールは一網打尽にすべく各島へ連絡、ナッツ島のアマンドが急行する。ジンベエにビッグ・マムを引き離して逃げるにはクー・ド・バーストしかないと、飛んで逃げることを説明するナミ。準備をするよう言って戦況を確認するジンベエだが、アマンド率いるタルトが集結、さらに陸からはビッグ・マムに挟まれてしまう。カタクリを相手に苦戦するルフィ。さらに出航準備中のサニー号がペロスペローのキャンディウォールに固められて脱出不可能になってしまう。

このままでは全滅する。ある決意を固め、単身ペロスペローに挑んだペドロだが、通用せずにアメで固められてしまう。かつて、左目を犠牲に命ごいをし、50年の寿命を奪われて、あと何年生きられるのかとペロスペローにあざ笑われるが、死に場所くらい自分で決めると言い返す。さらに自ら率いたノックス海賊団の名前の意味が夜で消極的な名前だと言われるが、明けない夜はない、夜明け前と同じ意味だと言い返していた。そして、残された時間をネコマムシたちが待つ、世界の夜明けの礎になれれば本望だと考えていたのだ。

ペドロは幼い頃を回想していた。ゾウを訪れたロジャーに自分も連れて行ってほしいと懇願したペドロ。その時、出番は必ずある、それまで待つよう言われる。まもなくロジャーが海軍によって捕らえられ、処刑されたとの報せが届く。その死を悲しみながらも教えられたことを思い、ペドロは必ず自分も海へ出ることを決意する。そして現在、お前に夜明けは来ないというペロスペローに、今がそのときだと言うと、隠し持っていた爆弾を見せつけた。それを見たキャロットは最後の旅だという言葉の意味に気づく。みんなに別れを告げ、火をつけるペドロ。やがてすさまじい爆発と共に、キャロットの悲痛な叫びが響く！