★今回のポイント
・ONE PIECE公式YouTubeチャンネルでエピソードオブシリーズを一挙配信中!
・『エピソードオブナミ~航海士の涙と仲間の絆~』を、監督の所勝美さんと一緒に鑑賞!制作側とキャスト側、両方の裏話が続々登場!
・勝平さん大爆笑!JFでも話題になった、アーロンアフレコ時の思い出のシーンとは?
2019年1月1日(火)より、ONE PIECE公式You Tubeチャンネル内で『エピソードオブ』シリーズ9作品の全編無料配信がスタートしました!
そこで今回は、勝平さんと監督の所勝美さんが『エピソードオブナミ』を一緒に鑑賞。制作の思い出や、配信ならではの、オススメの見方などについて語ってもらいます!
鑑賞スタート!昔のエピソードをリメイクすることでの、制作側とキャスト側の裏話も続々登場!
勝平:今回のスペシャルゲストは『エピソードオブナミ』監督の所さんに来ていただきました!
所:よろしくお願いします。
勝平:それじゃ早速スタート!『エピソードオブナミ』を見ながら思い出や制作秘話を語っていきましょう!
勝平:所さんは初期の頃からTVアニメの演出を担当している古参のスタッフさんで、『エピソードオブナミ』のほかに『エピソードオブメリー』の監督もされていますよね。2つともTVスペシャルとして放送された作品ですが、TVスペシャルを担当するときは通常のシリーズとかけ持ちになるんですか?
所:いや、TVシリーズを一度離れてTVスペシャルの制作に全力を注ぐ形になりますね。
勝平:最初、どんな感じで話が来たんですか?
所:TVシリーズのアフレコが終わったとき、当時のプロデューサーに呼び止められ、「TVスペシャルとしてエピソードオブシリーズを作るから」って突然言われました(笑)。そこから一人シリーズを離れて、激闘が始まったわけです。TVスペシャルとはいえ、作画はすべて新たに行う。さらに時間もモノに寄っては映画より長くなりますから、思った以上に大変な仕事でしたね。
勝平:キャラクターデザインも、イチから作り直されてますもんね。今の絵で昔のエピソードをリメイクするっていうのは面白いなーと、当時思いました。
所:実は、キャラクターデザインが少しリアルになったので、それにあわせて背景もリアルにしてるんですよ。だから、全体的に大人っぽい印象になっているかもしれません。
勝平:なるほどー。制作する側としては、過去のエピソードを作り直すにあたっての心構えはどんな感じだったんですか?
所:わたしはもうTVシリーズの制作に携わっていたので、当時作っていたときの熱量、エネルギーをどうやって超えていくか…というところに一番神経を使いました。同じシーンでもカメラアングルを変えてみたりして、ほんのちょっとでもTVシリーズを超えられるよう、細部まで調整を行いました。後は、TVシリーズ制作時には明らかになっていなかった設定を盛り込んだシーンを新たに入れたりしました。
勝平:それは具体的に、どのあたりですか?
所:ラストの部分で、ナミがノジコからブレスレットを渡されるシーンですね。マンガには登場しておらず、TVシリーズ制作後に明かされた設定だったので『エピゾードオブナミ』で初めて絵にしてみました。
勝平:そうなんですね!これは注目ですね。
所:キャストの皆さんは、エピソードオブシリーズの収録をされるとき、どんな点に注意されるんですか?
勝平:チョッパーにしてもナミにしてもそうなんですけど、演じるキャラの時間軸を仲間入りする前に戻さないといけないんですね。ルフィや他の仲間たちと打ち解けていない、絆を結ぶ前に巻き戻さないといけないので、そこが大変だと言ってましたねー。あと、エピソードオブシリーズだと話がだいぶカットされ重要シーンが多く残るので、キメゼリフがドンドンやってくるんですよ。いつもなら、そこに至るまでの流れやタメがあるからグッと感情が乗せられるんですけど。その助走が短かったり、場合によるとなかったりするので、その分瞬発力や反射神経を求められるなーとは思います。そのあたりの感覚は人それぞれなんですが、わしの場合はそんな感じですね。
勝平さん大爆笑!JFでも話題になった、思い出のシーンとは?
――確かに、コンパクトにまとまっている分、物語がどんどん展開していきますね。
(ウソップとアーロンがゴサの町で戦うシーンを見て)
勝平:あぁ、思い出した!ジャンプフェスタ2019のステージでも話題になった(※)アーロン役の小杉十郎太さんが重度の二日酔いに悩まされながら演じたシーンはこのウソップとアーロンのシーンですよ! いやー、コレをもっと早く見てたらハッキリ思い出せたのになー!
※2018年12月23日開催の「ジャンプフェスタ2019」スーパーステージにて、アフレコ時エピソードとして「アーロンの声は小杉十郎太さんの二日酔いで生まれた」というエピソードが披露された
――確か、それはTVシリーズのときでしたよね。『エピソードオブナミ』の収録時は、どうだったんですか?
勝平:これは酔っぱらってなかったです!(笑)ちなみに話は変わりますが、TVスペシャルの場合は映画の収録と同じで丸2日間かけて収録するので、いつもよりハードなんですよ。
――キャストもさることながら、制作スタッフもハードなんですよね…
所:そうですね。TVシリーズだと、1回分で300カットくらいなんですが『エピソードオブナミ』は2000カットを超えてます。制作は別チームで行ったんですが、TVアニメのスタッフにも、毎話分の作画が終わった後に手伝ってもらったりして作りました。とくにラストのアクションシーンは作画の枚数も多くなるので、物理的に時間がかかるんです。動画の段階だと1カットで100枚~200枚使うこともザラなので、1日フルでがんばって、1カット進むかどうか…という場合もあります。それで、実際には数秒分ですからね。そのあたりの手間は、制作環境のデジタル化が進んでも一切変わりません。
勝平:やっぱりアニメ作りって、手間がかかるんだ…! 大変なことですね、ホント…。
ONE PIECE.com特別版!!
ワンピースオフィシャルメールマガジン『グランドライン通信』では2019年1月1日(火)より、『ONE PIECE』公式YouTubeチャンネル内で無料配信がスタートした『エピソードオブナミ』を勝平さん&監督の所勝美さんがいっしょに鑑賞。特別版では、エピソードオブシリーズ9作品のオススメの見かたを勝平さんから提案してもらいます!
勝平さん直伝!エピソードオブシリーズのオススメの見かたを紹介!
――エピソードオブシリーズは全9作品。ここで、勝平さんオススメの見る順番や、見かたがあれば教えてください!
勝平:やはり時系列順に見るのがいいんじゃないですかね。『ONE PIECE』も長い物語になったので、面白いとは言え、イチから全部見ていくのはかなり大変じゃないですか。エピソードオブシリーズなら時系列順に見れば、大まかなスジを追っていくことが可能で、『OP』の歴史を知るための、いい入口として機能するんじゃないかと思います。そこからよりくわしく知りたい場合は、原作やTVアニメのDVDを見てほしいですね!『エピソードオブ東の海』は、ナミの話の手前で見るのを止めて、そこから『エピソードオブナミ』に移行するのも面白いかもしれません!
◆エピソードオブシリーズ作中の時系列順(一部内容は前後あり)
1:エピソードオブ東の海~ルフィと4人の仲間の大冒険!!~
2:エピソードオブルフィ ~ハンドアイランドの冒険~
3:エピソードオブナミ ~航海士の涙と仲間の絆~
4:エピソードオブチョッパー+ 冬に咲く、奇跡の桜
5:エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち
6:エピソードオブ空島
7:エピソードオブメリー ~もうひとりの仲間の物語~
8:“3D2Y”エースの死を越えて!ルフィ仲間との誓い
9:エピソードオブサボ ~3兄弟の絆 奇跡の再会と受け継がれる意志~
あと、『ONE PIECE』公式YouTubeチャンネルで見ると途中にCMが入らないので、集中して見られるのがいいですね。
所:エピソードオブシリーズの中で、お気に入りの作品はあるんですか?
勝平:それはなんと言っても『エピソードオブメリー』ですよ!メリーの物語と銘打たれていますが、半分はウソップとロビンの物語でもあるし。
所:わたしの監督した作品でもあるので、うれしいですね。
――さて、そろそろ『エピソードオブナミ』もエンディングですね。でも一本見終わってテンションも上がってきたとこだから、もう一本見ましょうか!
…ということで、急遽2本目に突入した『エピソードオブ』鑑賞会。次の鑑賞作品は『エピソードオブルフィ』!勝平さん×櫻田プロデューサー(現TVアニメプロデューサー)がレポート!次回2月11日(月)配信予定のメルマガ&ONE PIECE.comで公開予定ですので、こちらもおたのしみに!
2019年1月1日(火)より『ONE PIECE』公式YouTubeチャンネル内で、エピソードオブシリーズ9作品の全編無料配信がスタートしました!