勝平:今日は『ONE PIECE FILM GOLD』のBlu-ray&DVDが12月28日(水)に発売されるということで、それを記念して劇中の曲を担当していただきました劇伴作曲家の林ゆうきさんにお話をお伺いしたいと思います。初めまして、よろしくお願いします!
林:よろしくお願いします!
※劇伴作曲家…ドラマや映画のテーマ曲や劇中歌の作曲を担当する人のこと
【林ゆうきさんプロフィール】
NHK連続テレビ小説「あさが来た」などのテレビドラマや、「ハイキュー!!」「僕のヒーローアカデミア」などのアニメ、その他映画やゲーム、CMなどの作曲を幅広く担当。
■映像と音楽が掛け算になる瞬間が楽しい
勝平:まず始めに、『ONE PIECE FILM GOLD』が公開してから周りから反響はありましたか?
林:僕自身の周りで、というより演奏に参加してくれたミュージシャンの友だちがとにかく喜んでくれました。尺八を演奏してくれた方も「子どもを連れて映画を観に行きました」って。
勝平:うれしいですよね、作品に参加した方が楽しかったって言ってくれるのって。
林:そうですね。楽しんでお仕事してもらえることほどうれしいことはないな、と思いました。
勝平:『ONE PIECE FILM GOLD』ってストーリー自体もある種パラレルみたいな内容で、音楽も含めて今までとガラッと違う『ONE PIECE』の映画になって楽しかったな~と思うんですけど、20年弱続いている作品に参加されるということで、苦労された点はありますか?
林:アフレコと同時進行くらいの作業だったので、絵コンテで映像の流れを把握するのがちょっと大変だったくらいで、他はいつもと変わらなかったですね。あと、田中(公平)先生の音楽に寄せた方がいいのか、自分らしさを出した方がいいのかどうかということを若干考えました。でも、寄せるなら僕がやる必要ないなと思って、自分なりに『ONE PIECE』の世界観を出しました。
勝平:劇伴ってすごい難しいんじゃないかなって思うんですよ。例えば、普通に自分の歌ならガシガシ主張していけるけど、劇伴って物語をサポートしていくというか、盛り上げる訳だけど主張しすぎてもダメじゃないですか。でも、その中にも自分らしさを入れたいみたいなところでの兼ね合いが絶妙だなって。
林:僕は、映像を引き立てるために音楽があるというより、映像と音楽は同等のところにあると思っているんですね。時にその2つがプラスではなく、掛け算になる瞬間があって、それを作れることが一番楽しいのかなと思います。だから、音楽で個性を主張したいみたいな感覚はあまりないですね。
勝平:今回、映像と音楽がハマったなと思ったシーンはありますか?
林:後半のゾロvsダイスのシーンですかね。剣が「ダンッ!」と落ちてくるところで一番高揚感が出るようにだんだん盛り上げて作ったんですが、そこは楽しかったです。
勝平:スカッとするシーンでスカッとする音楽が来るっていうか、カタルシスを味わう瞬間に音楽の盛り上がりが合致するって気持ちいい瞬間ですよね。
林:あとレースシーンは全部、映像にあてて作ったのですごい楽しく作曲できました。映画では効果音やセリフも入るので、音楽だけ注目して聞くというのがちょっと難しいのですが、DVDなどで見るとき、少し気にしていただけると嬉しいです。
勝平:あ、でも「ONE PIECE FILM GOLD オリジナル・サウンドトラック」が絶賛発売中とのことなので、そちらも聞いてもらえるといいかもですね!
勝平:わしもレースシーンでは結構アドリブ入れたんですけどバッサリ切られたんですよ(泣)。そういうNGシーンとか特典映像で入れて欲しい(笑)。
他に聞いて欲しいポイントとかありますか?
林:中盤のテゾーロタワーへ潜入するシーンも実際の絵に合わせて音楽をつけたんですが、ルフィの腕が伸びたり、カリーナの胸が揺れているところではウッドベースもビヨ~ンと伸びています(笑)。
ウッドベースの大御所の方に胸が揺れるような感じでとお願いしたら、そんなこと言われたの初めてだと言われました(笑)。
勝平:それは聞かなきゃいけないポイントですね(笑)。
ちなみにサウンドトラックの収録時間が104分となっているんですけど、全曲でどれくらいだったんですか?
林:1時間45分くらいあったと思います。
勝平:映画が約2時間だから…えっ、ほぼ音楽かかっているってことじゃないですか!?
林:そうなんです。それに加えて、オープニングとエンディングも入るので今回は無音のシーンがほとんどないんですよね。
■アニメ音楽は自由度が高い
勝平:林さんは多くの作品に関わっていると思うのですが、アニメとドラマで作り方って変わるものですか?
林:はい。通常のテレビアニメは放送時間が大体30分なので、長くても2分とか1曲1曲の分数が短いんですよ。それに比べてドラマは5分とか、もっと長い曲もあります。あと、アニメは映像で説明しきれない部分を音楽が補完しなくてはいけないので、メロディラインに起伏を持たせることで、ドラマとの線引きをしています。
勝平:ほぉ~、そういうものなんですね。
林:アニメは宇宙や大戦争、神様の話とか、現実ではあり得ない物語を描いているので、音楽も割と自由度が高いです。
■新体操選手から音楽の道へ そして夢は大河!!
勝平:パーソナルな話になりますが、林さんは男子新体操の選手だったんですよね?
林:そうなんです。あまりいないですよね。
勝平:珍しいと思います。そこから、どうして音楽の道に進むことになったんですか?
林:新体操ってフィギュアスケートなどと一緒で踊るための伴奏音楽が必要なんですけど、それを選手が自分で選んだりCDを繋いだり、編曲したりするんです。
勝平:それ聞いたことがあります。自分で作るんですよね。
林:今だと、パソコンで編集とかも割と簡単にできるようになったと思うんですけど、昔は編曲の方にお願いしていて、それを段々自分でやるようになったのが始まりですね。そこから、他の選手の曲もやりだしたら楽しくなって、それで音楽の道に進みました。
勝平:すごいですね。その時には作曲もすでにされていたんですか?
林:はい。普通ダンスって曲があってその曲を聴いてイマジネーションで踊ったりするんですけど、男子新体操の場合は先に演技を作ってそれに後付けで曲をつけるんです。そこで、演技を引き立てるための方法として作曲を学んだという感じです。
勝平:へぇ~、面白いですね!ちなみに、今後やってみたいジャンルってありますか?時代劇とか?
林:もちろんまた『ONE PIECE』のお仕事のお話もいただけたらうれしいです!時代劇はやらせていただいたことがあるので、大河をやってみたいですね!
勝平:わしも第二の高木渉を目指して、林さんとともに大河進出を狙いたいです!
できれば豊臣秀吉役で!(笑)
林:(笑)
勝平:最後に欲が出てしまいましたが、Blu-ray&DVDでもう一度音楽を聴きこみたいと思います。今日はありがとうございました!
林:ありがとうございました!!
ONE PIECE.com特別版!!
ワンピースオフィシャルメールマガジン『グランドライン通信』では、勝平さんに「ONE PIECE FILM GOLD」の劇伴を担当された林ゆうきさんにお話をお伺いしました! 特別版では、12月28日(水)発売のBlu-ray&DVD初回生産限定「GOLDEN LIMITED EDITION」の特典についてポニーキャニオンの西沢さんにお話を聞きましたよ☆
■最新技術でBlu-rayはその場にいるような臨場感を味わえる?
勝平:特別版では12月28日(水)発売の「GOLDEN LIMITED EDITION」について発売元のポニーキャニオンの西沢さんに色々聞きたいと思います! そしてスペシャルゲストは東映アニメーション・櫻田プロデューサーです! よろしくお願いします。
櫻田・西沢:よろしくお願いします!
西沢:早速ですが、ポニーキャニオンショッピングクラブ限定で「GOLDEN LIMITED EDITION」のBlu-ray、DVDが豪華宝箱に入って届く「トレジャーBOX」を紹介させていただいてもいいでしょうか?
勝平:すごい…これにBlu-rayが入っているんですか?
西沢:そうなんです! 『ONE PIECE』ファンなら一度は憧れたであろう宝箱入りになっています。箱を開けると『ONE PIECE FILM GOLD』のロゴ入り金貨(プラスティック製)の中に、「Blu-ray GOLDEN LIMITED EDITION 」が入っています。まさに「トレジャーBOX」仕様です! 数量限定なので早めにチェックいただけると。
勝平:家にこれが届いたら、かなりワクワクしそうですね! こんなゴージャスなお宝BOXにどんな特典がついているのか気になりますね。
西沢:では、最初の特典ですがボールペンとイヤホンになります。
勝平:すごい、このイヤホンするとイヤリングみたいになっていますね。
西沢:はい。テゾーロver.とカリーナver.2種類のチャームがついています。ストラップ紐もついているので、カバンなどにつけていただくこともできます。
勝平:どうして特典のひとつをイヤホンにしようと思ったんですか?
西沢:特典を考えるときにイヤリングのアイデアも出たんですが、男性は使わないだろうし、キーホルダーだけだと面白くないので、イヤホンにチャームをつけたらどうかということになったんです。
櫻田:あと、Blu-rayはヘッドフォンXで収録されているから、イヤホンにしようという話になったんですよね。
勝平:ヘッドフォンXとは?
西沢:DTS Headphone:Xと言われていて、これが採用されている音声をヘッドホンで聞くと、サラウンドの環境がなくても疑似デジタルサラウンドで聞けるものになっています。
櫻田:そこで、このイヤホンの登場ですよ。イヤホンを使うと、立体音響っぽく聞こえて臨場感を味わえるんです。
勝平:へぇ~!!! それはBlu-rayのみですか?
西沢:はい、Blu-rayのみの仕様になっています。
ちなみに、音声データ自体がDTS Headphone:Xなのでお手持ちのイヤホンでも疑似5.1chを体験いただけます。
櫻田:通常の5.1chもBlu-rayとDVDには入っていますよね。あと、映画公開時にも取り組みがありましたが、目の不自由な方用の音声ガイドもBlu-ray、DVDどちらにも入っています。
■業界初!? オリジナルボードゲーム付き!
勝平:イヤホンとボールペンの他にもまだ特典があるんですね!
西沢:はい。その他カジノチップ風ゴールデンめんこと“麦わらの一味&カリーナ”キャラクターカード、非売品プレス特別編集版が特典として付いています。
ゴールデンめんことキャラクターカードは同じく特典のボードゲーム〝グラン・テゾーロ アドベンチャー〟でも使用するんですが…
勝平:え、ボードゲーム!? ゲームが付いているんですか?
西沢:そうなんです。Blu-ray、DVDどちらにもついています。
勝平:ゴールデンめんこがコマになるんだ~面白い!遊び心満載ですね。
櫻田:キャラクターカードもゲームで使うんですか?
西沢:はい、カードを使ってコマを進めていくんですけど、15分ほどでできるので後ほど遊んでみましょう。
■約90分の特典映像も収録!!
勝平:今回の映像特典も気になります!
西沢:映像特典はこちらになっております。
西沢:映画公開時に地上波で放送された尾田先生のインタビュー完全版と、アフレコ現場に潜入させていただいたメイキング映像…
勝平:え…!? アフレコ現場に潜入してましたっけ…?
櫻田:ずっと撮ってましたよ(笑)。気づかなかったですか?
勝平:ええ、わしら演技に集中してたもので(いい声)。
西沢:メイキング映像にはオープニングシーンで使用したモーションキャプチャの撮影風景も入っています。
櫻田:オープニングのバンド部分も手元をきちんと再現したかったので、モーションキャプチャを使ったんですよ。その中でクラリネットのソロパートがあったと思うんですけど、実際の奏者の方をモデルにしているので、映像と見比べると面白いかもしれません。
勝平:見比べたいと思います!
そして、演奏の手元まできちんと再現されてたんですね!! そこも見どころポイントじゃないですか。
西沢:そうなんです。あと、セブン‐イレブンさんの「ワンピース お宝キャンペーン」の特典であるオリジナルアニメ~episode 0~や、初日舞台挨拶も収録しております。
勝平:舞台挨拶もですか!? それはまずいかも…わしと中井(和哉)くん、(ゲスト声優の)菜々緒さんのうなじに見惚れていたので…
櫻田・西沢:(笑)
西沢:実は、今回セルとレンタルで特典映像が異なるんですが、レンタルにはアブダビで行われたゴールデンプレミアの模様が入っております。こちらはレンタルでしか見られない映像になっています!
■ゲームで大波乱が起きる!?
西沢:今回のBlu-rayとDVDでは多分、業界初だと思うんですけどオリジナルのボードゲームが特典となっています。すごろくと間違えられるのですがすごろくではないんです。
勝平:わしも、最初すごろくだと思っちゃいました(笑)。
西沢:(笑)。
最大5人で遊べるゲームです。好きなキャラを2人ずつ選んで、そのキャラクターのゴールデンめんこを一番最初にゴールに到達させた人がいたらゲーム終了です。
西沢:ゴールしたら勝ち、ではなく、最終的に得られたポイントの高い人が勝者です!なので、ゲーム次第では大逆転のチャンスもある、ハラハラドキドキのゲームなんですよ!遊び方は実際に遊びながらの方がわかりやすいと思いますので、早速やってみましょう。
~プレイ中~
勝平:詳しいルール説明はカットしちゃいましたが、結果はわしの勝ちでした~!! 本当にすごろくとは全然違っていて、相手の心を読んだり、戦略を練ったり、とっても頭を使うゲームになっています!! 後で聞いたのですが、このゲームは海外やオリジナルのボードゲームの販売をしているドロッセルマイヤー商會の渡辺さんという方に、オリジナルで作ってもらったボードゲームのようです。だから特典とは思えない、本格的なゲームとなっていたんですね! 映画本編を見て、特典映像を見て、ゲームで遊んでとお正月はずっと楽しめそうですね! 西沢さん、櫻田さんありがとうございました!
櫻田・西沢:ありがとうございました!
勝平さん、林さん、櫻田さん、西沢さんありがとうございました! 『ONE PIECE FILM GOLD』のBlu-ray&DVDは12月28日(水)発売!! レンタルも同日開始(発売元:東映ビデオ)されますので、この冬も映画を観て熱く過ごしましょう!! また、オリジナルサウンドトラックも絶賛発売中ですので、チェックしてくださいね!!