「『ワンピース』第1話から登場しているロー役・神谷浩史くんと『ワンピース』語りしたぞ!」の巻

勝平:今回の「ウソップの、これはホントだ!」は、トラファルガー・ローを演じる神谷浩史くんが再登場! 実はローを演じる以前から色んな役で『ワンピース』に登場していた神谷くんだけど、『ワンピース』への思いについて色々聞いてみたいと思います。今回もよろしくお願いします★

神谷:よろしくお願いします!

勝平:早速なんですが、先日取材で行ったバラティエで『ワンピース』の第1話が流れていて、出演者のところに神谷くんの名前を見つけて「ぎょえー!」ってなったんですよ。(笑)

神谷:(笑)そうなんですよ。第1話では、海賊Aでした。

勝平:アルビダの手下の?

神谷:そうです。確か船に忍び込んでいたナミを発見して、その直後に股間を蹴られて気絶する海賊Aという役でした。

勝平:わしは9話からの登場だったので、神谷くんのほうが早い。(笑)

神谷:実は、第1話の終盤に顔だけしか出なかったゾロ役の中井和哉さんよりも早い登場だったんですよ。アフレコの見学に中井さんが来ていて、「中井さんどうしたの?」と聞いても「あ、いや…あの…」みたいな感じで何も語らずにひっそり座っていたのを覚えています。

勝平:(笑)
神谷くんは、海賊Aでの登場以降は出てないんでしたっけ?

神谷:それ以降も何度か出ていますが、第1話の印象が一番強いですね。ルフィが木樽の中から飛び出してくる初登場シーンは今でもよく覚えています。アフレコの時にそのシーンを見て「おぉー! ワンピースが始まった!」と密かに興奮してました。
その次に印象に残っているのは、ベラミー海賊団の航海士のエディというメガネをかけた役ですね。
元ベラミー海賊団としては、ドレスローザ編でロー役としてベラミーと対峙しているのが変な感じです。(笑)

勝平:モックタウンでしたっけ? うえだゆうじさんがいた時?

神谷:そうですね、うえだゆうじさんはベラミー海賊団・副船長のサーキースという役でした。
そのあと、世界政府に王下七武海が招集される話で、ドフラミンゴが登場し謎の能力を使って、海軍将校2人に殺し合いをさせたんですよ。その殺し合いをさせられた将校AとBを、僕とうえだゆうじさんが演じていました。
操られていることはわかったんですけど、それがどうやってとかは全然わからなくて…イトイトの実の能力だなんて、当時は知る由もなかったんですよね。

勝平:わしらもあの頃何もわからなかった!
だけど、まさかそのドフラミンゴと何年後かに戦うことになるとは思わなかったんじゃないですか。

神谷:そうなんですよ。ドフラミンゴと因縁のあるキャラをやらせていただけることになるとは思ってもみなかったです。とはいえ、ローの初登場の時は、そんな因縁があるとは思ってもいなかったですけど。(笑)

勝平:ホントだねぇ、人生どうなるかわからないもんだね。(笑) 
ところで話は変わりますけど、『ワンピース』のアフレコ現場の雰囲気はどうですか?

神谷:僕、『ワンピース』の現場が大好きなんです!
レジェンドとも呼ぶべき先輩がたくさんいらっしゃるのでもちろん緊張もするんですけど、プロとして心地よい緊張感を持たせてくれる現場です。

勝平:本音を言っても大丈夫ですよ。 (笑)

神谷:(笑) 本音です。
15年にわたり『ワンピース』を引っ張り続けている田中真弓さんというレジェンドがいる現場なので、ちゃんとしなきゃとずっと思っていました。もちろん、本番のときは真剣に演じなければいけないんですけど、アフレコ以外の時は楽しんだほうがいいんだと最近やっと気付きました。

勝平:それはもう船長自らね…(笑)

神谷:あの人ホントにめちゃくちゃです。(笑)

勝平:ドレスローザ編では麦わらの一味がバラバラに行動しているから、一味の良心と言われているナミ役の岡村明美ちゃんがいないんですよ。なので、今のスタジオでの良心は神谷くんしかいないとわしは勝手に思っています。神谷くんのおかげで“仕事場”として成り立っているんじゃないかな。(笑)

神谷:まじかー!(笑)責任重大すぎます。
でも、ダメ出しされていてもテンションが高いときは突っ込んだ方がいいのかもと、最近気付きました。(笑)

勝平:(爆笑) そういえば最近突っ込んでるよね!そこはローに似ているなと思いました。
そういうところ含め『ワンピース』のキャストは、なんとなくキャラクターと立ち位置が似ていると思いませんか?

神谷:どうでしょう…。ローはしっかりしたキャラクターだから、僕もしっかりしなきゃと思うんですが、どうしたらいいかわからなくていつも右往左往しています。(笑)
三ツ矢雄二さんと真弓さん2人でボケ続けている時は、とくに右往左往しています。

勝平:あの2人、還暦なのにね。(笑)

神谷:もう僕はどうしたらいいかわからなくて…「聞き流してくれたらいいのよぉ」と言ってくれましたが、本当に大丈夫ですかね。

勝平:大丈夫だと思いますよ。(笑)

神谷:普段はそんな感じなのに、本番になるとガラッと変わるからすごいんですよね。
作品を背負う背中を見ながら「すごいな」と毎週収録のたびに思っています。

勝平:ちっちゃいけどね。(笑)

神谷:ちっちゃいですけどね!(笑)

勝平:余談だけど、真弓さんの使うマイク結構下の方だよね、ちっちゃいから。

神谷:そうですね。でも、田中真弓さんの使ったマイクだと思うといまだに緊張しちゃいます。
すごい先輩なんですけど、ちょっと抜けているところもあって、ずっとあのままでいてほしいです。(笑)

勝平:わしも真弓さんのちょっと抜けているところ好きです。(笑)

勝平:真弓さんの話を始めると、どこまででも話せちゃいそうなのでそれはまた別で!
神谷くんにはまだまだ聞きたい話があるので、続きは「ONE PIECE.com」の特別版で聞いちゃうぞ!


ONE PIECE.com特別版!!

ワンピースオフィシャルメールマガジン『グランドライン通信』では、海賊Aなどを演じた時の思いや、収録スタジオでのエピソードを教えていただきました!特別版では、ローについてじっくりお話を聞いちゃいました!!


勝平:ローってクールでかっこいいキャラクターなのに、人のことを○○屋と呼んでいるちょっとおちゃめな所が好きです。(笑)

神谷:『ONE PIECE』って笑い方や語尾など話し方に特徴的なキャラクター多いですよね。一見かっこいいキャラでも語尾を崩すことで親しみやすくなるんですけど、ローはそういう特徴がないんですよ。なので、初めのうちは「コイツかっこいいだけなのか…?」と、ちょっと不安に思ってたんですけど「○○屋」と言い始めた時はちょっと安心しました。(笑)
ただ、アクセントには困りました。とくにウソップを呼ぶ時の「はなや」は手こずりましたね。

勝平:ルフィと同じで、そのキャラクターの特徴をあだ名にしている感じだけど、考えつかなかった時は名前に“屋”をつけているっぽいよね。 (笑)

神谷:そうなんですよ。(笑) ドレークはドレーク屋で、ナミはナミ屋、逆にそれが面白いと思います。

勝平:そんなおちゃめな所がかわいい二枚目のローなんですが、人気もすごいですね。
先日ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行った時も、ローのコスプレをしている子が多かったんですよ。そういう人気キャラを演じるうえでの心構えとかありますか。

神谷:そうですね…。
人気投票でローが2位になった時は、うれしかったのと同時にプレッシャーを感じました。その結果を受けてではないですが、演じるうえでローの魅力を潰すようなことはしないよう、より心掛けるようになりましたね。
その反面、役者としてこういう役が演じられるのはとても幸せなことだと思うので、TVシリーズを見てローを好きになってくれた人が1人でもいたら、とても誇らしいことだと思います。

勝平:うん、わかる。自分の演技を見てキャラクターを好きになってもらえるというのは、役者冥利に尽きるよね。
ちなみにローを演じることになって周りの反響はどうでした?

神谷:ありがたいことに、ローファンからの反響はすごかったです!
逆に僕の周囲の人間は意外と冷静で「あ、“ROOM”の人ね」という感じでした。(笑)

勝平:“ROOM”の人…(笑)
神谷くんはローの技の中で好きな技はありますか?

神谷:“シャンブルズ”ですね。欲を言えば“ROOM”からの“シャンブルズ”!

勝平:このセット技はリズムがよく覚えやすいです。ローの真似をする時は“ROOM”からの“シャンブルズ”がテッパンです!

神谷: (笑)
そんなにキャッチーな必殺技なのに根付かなかったら僕のせいだという思いもあったので、少し安心しました。

勝平:いい必殺技です。
使いようによっては最強な技なんじゃないかと思うけど…

神谷:ちょっと反則的な強さですよね。しかも“永遠の命”を与えることもできるわけですから法外な実の能力だなと僕も思いました。
ただ、技を使うことで能力者の体力が消耗することがわかったので、便利だけど魔法みたいな力ではないんですよね。コラさんも知識がないと扱えない能力だと言っていましたし。
だから、医術を勉強したローだからこそ扱えた悪魔の実ですよね。

勝平:確かに、ローが食べるべくして食べた悪魔の実だったのかもしれないですね。
最後になるんですが、神谷くんが思うローの魅力って何ですか。

神谷:うーん、基本的に現在進行中で演じているキャラクターの魅力についてって具体的に考えないようにしているんですよ。魅力がわかってしまうと「ここが魅力なんでしょう? ここが人気なんでしょう?」という演じ方になっちゃいそうなので、なるべく考えないようニュートラルに作品に向き合っています。もちろん単純にローがかっこいいなと思う時もありますが、どこがかっこよかったのかはあえて考えません。
全部終わった時に「ローってあそこがすげえかっこよかったなぁ」とか「ここがかっこよかったのか!」というふうに気付けたらいいなと思っています。

勝平:なるほど、そういう考え方もあるんですね。今日は色々聞かせていただいてありがとうございました!

神谷:こちらこそ、ありがとうございました!

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