第165回:ルフィの究極の武器

漫画

ルフィの究極の武器

今回の注目ポイントは、空に浮かぶ鬼ヶ島に海底から届いたルフィの〝声〟。
このコラムを書き始めた10年以上前から、ルフィの〝声〟の強さがず~っと気になっていた。そして今回、尾田っちがついに! 長年気になっていたこの疑問の糸口を1015話で出してくれたー!!

〝声〟の一体何がそこまで気になるのかと言うと、ロジャー達が聞こえていた〝万物の声〟の重要性! レイリーがシャボンディ諸島で初めてルフィ達にロジャーの話をした当時から、僕はこんな考察をよく掲示板サイトに投稿していたんだ。

【ロジャーがポーネグリフの字を読めたり彫ったり出来たのは、大昔の人々の〝声〟を聞けたり、聞こえる声に答えることができたからだではないか】

残念はずれ! 昔の俺ブブー!
正解は、光月おでんがポーネグリフの文字を読めたからだったね! とはいえ、内心ではかすかにこの考察も、あながちすべてはずれたわけじゃない、と信じている。なぜならロジャーは海底で海王類の〝会話〟を聞くことができたし、海王類達もロジャーが聞こえていると認識している様子だったから。こんな奇跡的な能力がルフィにもあるから、いつかルフィの〝声〟が彼最大の〝武器〟になる時も来るんじゃないかと信じてきた!

見聞色か、覇王色か、その両方か、なぜルフィの〝声〟が無線のようにモモの助に届くのかは未だ不明。けれど少なくとも、モモの助はゾウでズニーシャの〝声〟を聞き取ることが出来たのをルフィは見ていたから、自分の声もシンプルなことであればモモの助に届くと悟ったのかもしれない。いずれにせよ二人には確かに不思議な繋がりがあるようだ。そして、今回の出来事はルフィ最大の〝武器〟への第一歩になったんじゃないかと思う。

初めて覇王色を使って、デュバルの水牛モトバロを気絶させた時みたいに。今回、ルフィの〝声〟はモモの助に聞こえていたけど、将来的にはルフィの〝声〟が世界中の人々の心に響くんじゃないかと思う。ルフィの究極の武器は結局あれですからね! 人を味方にすること。頂上戦争ではミホークにもそう見抜かれていた。

テクノロジーやコミュニケーション方法が限られている『ONE PIECE』の世界では情報共有のスピードが俺達の世界と比べて極めて遅いけど、ルフィの声が一斉に世界の人の心に響いたら、世界政府でさえも抑え切れない革命に発展しちゃうかもしれない。ルフィの〝声〟は人の心をつなぐ究極の〝武器〟にいつかなると思う。

…なんか色々考察した後で、ふと思ったけど…電伝虫ってもしかして、ルフィとモモの助みたいに覇気で会話できる仕組みになっている?w
可愛いくて身近な存在の電伝虫も猛獣級の覇気使い!? まさかww

週刊少年ジャンプ 27号 第1015話
ONE PIECE 57巻(第561話)


あの世から届いた〝声〟

〝繋がり〟に関する話でもう一つ、10年以上前から持ち続けている考察がある。

『ONE PIECE』の世界は「悪魔の実」の存在でファンタスティックな設定が可能になっているから、なんでもあり。そんな設定だからこそ、戦死したように見える赤鞘侍が復活することだって十分あり得る。
初期の頃から尾田っちのポリシーとして、自ら生みだしたキャラクターはそう簡単に死なせない、ワークセオリーのようなものがある。しかし、物語上どうしても味方側のキャラクターとの悲しい別れが避けられない場合には、尾田っちは〝必ず〟そのキャラクターが潔い思いで、悔いを残していない心情が分かるように描いてくれる。そして、赤鞘の侍や康イエもそのセオリーから外れることなく、潔く逝く様子が描かれている…。

まぁ、わかんないけどね! 『ONE PIECE』だから、そこら辺にマンシェリー姫が隠れているかもしれないし! なんでもありでやんす!!
でも、もし、本当に侍達の生命がそこまでなら彼らのストーリーには、続きがあるかも…。

アシュラ童子、康イエ、菊の丞、悔い無しで立派な死をとげたけど、錦えもんは…そうでもないと思う。錦えもんはまだ、20年彼の帰りを待ちわびていた奥様のお鶴と再会を果たせていないからだ。ならば、錦えもんがホントにモモの助の救出を援護しながらも、カイドウの手によって命を落としてしまっていたら……どうすんの、尾田っち!? 錦えもんをこのままあの世に行かせてもいいの!? 


あっ、ちょっと熱くなったね。
…ん? 熱い……火? あっ! そうだ!!

花の都で〝火祭り〟が行われている! 火祭りは「亡き人を弔う祭」だから、亡くなっていたとしても赤鞘の侍や、康イエのストーリーは…まだ終わっていないかもしれない!

ブルックのおかげで、『ONE PIECE』の世界には〝魂〟と〝黄泉の国〟が存在していることが認定されている。そして死者のいる場所にこの世の者達の想い…〝声〟が届くとワノ国の国民は信じている。国中の人らが一か所に集まり、あの世に「どーん」っと祈りを捧げて、届かないはずがない! もし、国民が困っていたら、あの世にいる人たちは居ても立っても居られないはずだ!

その様なことがもし本当に起こったら…ここ何年かルフィが使っている、あのちょっと不思議な技の一連、それの真実と繋がっていくかもしれない!

週刊少年ジャンプ 28号 第1016話
ONE PIECE 46巻(第443話)

グレッグ・ワーナーさんに応援メッセージを送ろう!みんなからの激励や要望を大募集!!

オススメコンテンツ