本日発売の『恋するワンピース』10巻に、ギャグ作家3名による鼎談を掲載!

本日2025年9月4日(木)発売の『恋するワンピース』10巻で、作者の伊原大貴先生、仲間りょう先生(『磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜』、『高校生家族』)、小路壮平先生(『ONE PIECE学園)の3名による鼎談が実現!
お三方ならではの視点から、「ボクらのワンピ」をテーマに『ONE PIECE』を存分に語り尽くしていただきました。
その様子を少しだけお届けします!


伊原大貴先生

仲間りょう先生

小路壮平先生

――今日はお集まりいただきありがとうございます。お三方ともスピンオフを描いている、もしくは描いたことのある方ですので、「おれ達の好きな『ONE PIECE』」みたいな話ができたらと思います。

伊原:みんなで楽しくお話しできればと思います。
仲間:はい! お願いします!
小路:よろしくお願いします。

――そしたら、まずはベタに『ONE PIECE』との出会いなんかを。

伊原:なんだろう。たぶん一番最初は、当時まだいた友達と一緒にプールに行った後に、みんなでコンビニに行ってマンガを一冊買おう、みたいなノリがあって。それで自分がたまたま選んだのが『ONE PIECE』の19巻だったんです。それを読んで、途中からだったのでよくわからなかったんですけど、「なんか面白いな」と思って興味を持ち、アニメから観始めたかんじですね。

――何歳くらいのときですか?

伊原:結構遅かったですね。小学校の高学年くらいか、たぶんそのくらいで。まだ低学年の頃とかは全然知らなかったです。「海賊の何かがやってるよ」ってのは知ってたんですけど。なのでちょっと、遅めデビューですね。

――小路さんはどうでしょう。

小路:出会いは…最初は小学生の頃に、ルフィの顔をジャンプの表紙で見たのがきっかけです。「こんなマンガがあるんだ」みたいな感じで。アニメがちょうど始まる前くらいですかね、小学校のときに友達がコミックスを読んでたのを見て、借りて読みました。「ジャンプの表紙のキャラクターのマンガだ」と思って。貸してもらって読んで、そこからすぐハマりました。

――そもそもジャンプっ子だったんですか?

小路:ジャンプはたまに買うくらいでしたね。コミックスを友達に借りるとか、そういう…。コロコロコミックとジャンプを読む境目くらいの年齢でした。これからジャンプを読みだす、みたいな。

――仲間さんはどうですか?

仲間:僕は、小学校の5年生くらいですかね。3つ上の姉がいるんですけど、姉がもう『ONE PIECE』を読んでいたので、その影響で読み始めました! 僕も最初はストーリーがよく分かってなくて。でも読み進めていくうちにだんだん分かってきて、「一番おもしろいストーリーマンガだな」みたいに思った記憶がありますね。アラバスタ編くらいだったと思いますけど。
伊原:あ、同じくらい。
仲間:アラバスタぐらいですよね! 多分、世代的には。
伊原:ちょうど反乱軍が戦ってるあたりで読み始めて、どっちが味方なのかわかってないまま読んでました。
仲間:一番古い記憶だと、カルーに…超カルガモ部隊にボン・クレーが吹き飛ばされてるシーンを覚えてますね。ジャンプ本誌で読んだような気がします。
小路:自分は〝東の海〟くらい…最初の、キャプテン・クロぐらいだった気がしますね。コミックスで読んでました。

――漫画を読んで友達と話す、みたいな楽しみ方でしたか?

伊原:あ…自分、友達いなかったんで、誰とも喋れなくて。中学の部活終わりにいつもジャンプを買ってるお店に行くと、店員さんが「届いたよ~」って、自分の分を用意してくれてるんですよ。そこで、その店でジャンプを読んで、「うれしい~」ってなって買って帰るっていう。そういう日々でしたね。友達がいなくて…すみません。
一同:いやいやいや…。
伊原:本当はもっとワーワー喋りたかったんですよ。だから今日は嬉しいです。本当にこんな機会滅多にないので。周りに『ONE PIECE』の話をできる人が、本当にいないんです。
仲間:それをスピンオフで全部ぶつけてるってかんじなんですか?
伊原:そうですね。話せなかった分をマンガで喋ってるみたいな。
仲間:すごい! それは才能のいい吐き出しかたですよね。
小路:いやぁすごい!
伊原:いや~ほんと、友達いなくてよかった~って…(笑)。マイナスなことがこんなプラスになるなんて。でも本当に皆さん、素晴らしい『ONE PIECE』のスピンオフを描いてらっしゃって。仲間先生が『ONE PIECE magazine Vol.7』に描かれてた、クロが海賊万博に行かなかった話。あれがめちゃめちゃ面白くて。
仲間:ありがとうございます(笑)。そんなニッチなところを読んでいただいて…。
伊原:本当に、「そんな視点ある!?」みたいなところが。

――「そういえば(海賊万博に)クロいなかったな」みたいな。

伊原:そう。それでジャンゴに電話して「お前行ったんだ?」みたいな。「ふーん」みたいなその空気がすごく良くて。「うれしいな」って思っちゃいました。
仲間:うれしいな…?(笑)
伊原:楽しいな、って思いまして。
仲間:あーありがとうございます! それは、うれしいです! 僕、クロ好きなんですよね。クロ再登場しないかなってずっと待ってます!

伊原:『ONE PIECE学園』でも、クロがちょっとネタキャラみたいなかんじになってましたよね。それもすごい面白くて!
小路:いやぁありがとうございます! クロ回みたいなのがあって。「クロを久しぶりに見れてよかったよ」みたいな話を友人からもされました。
伊原:小路先生は本当に、自分にとってありがたい存在です。『ONE PIECE学園』は編集部が本来スピンオフに期待していたものをちゃんと描いてるというか。『恋するワンピース』が本来やらなければいけなかったことを全部担っている! 編集部が満場一致で「『ONE PIECE』のスピンオフってこれだよね!」っていう、それをちゃんと描いてもらえてるのがありがたいです。
小路:いやぁ、ありがとうございます(笑)。
伊原:なんというか、こっちはよくないスピンオフを描いてるので…。
小路:いやいやいや(笑)。むしろ『恋するワンピース』があることで、スピンオフっていうものを超えた何かが生まれているなと思ってました。
伊原:本当ですか…。編集部も「こんなはずじゃなかった」と思いながら見てると思うんですけど。こんな風になってしまって、本当に…誰に謝っていいのかもわからない状態で…。ところで、『ONE PIECE学園』では、ウタとハンコックを戦わせるみたいな回があったじゃないですか。
小路:あーありましたありました!
伊原:あそこはすごいと思いました。「その手があったか」みたいな。ウタもハンコックも両方ルフィに矢印が行ってるから、そこをバチバチさせることで、「ウタとハンコックが出会ってたら、全然こうなってた可能性あるわ」って思いました。あと、カイドウがちょっと親バカになってるじゃないですか。

小路:そうですね。ちょっとだけ原作とは違って。
伊原:やっぱり原作だとちょっと冷たいというか、そんなに親の情がない感じだったので。あそこで親バカにすることでカイドウちょっとかわいらしく見えるなぁって思って。キャラの味付けみたいなところが、ほんわかした部分にちゃんとマッチしてる感じがして。
小路:あそこは担当さんと打ち合わせをしながら生まれてきたシーンなんです。担当さんと話しているうちに「カイドウは実はこういう一面があるんじゃないか」という想像が湧いてきて。


続きは『恋するワンピース』10巻の巻末に収録。
豪華鼎談の様子をぜひご覧ください!

〈少年ジャンプ+で連載中!〉
『恋するワンピース』伊原大貴<毎週木曜更新>

『恋するワンピース』10巻

発売日:

2025年9月4日(木)

発売元:

集英社

価格:

594円(税込)

(C)伊原大貴・尾田栄一郎/集英社
(C)仲間りょう・尾田栄一郎/集英社
(C)小路壮平・尾田栄一郎/集英社
(C)尾田栄一郎/集英社

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