第876話
仁義の漢 ジンベエ決死の大海流

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念願のケーキを平らげ、元の姿に戻ったビッグ・マム。しかし、いまだ陶酔状態から覚めず、ペロスペローの報告も耳に入らない。一方、全滅したかに見えた麦わらの一味だったが、自分たちの船を身代わりにして、サニー号をワダツミの口の中に隠すというアラディンの秘策に救われていた。このまま海中から脱出しようとしたが、すぐに身代わりだと気づかれてしまう。オーブンの熱にたまらずサニー号を吐き出したワダツミ。だが、ルフィに魚人島で敵対したことを詫びると、サニー号を進ませるために盾となって砲弾を防いだ。

ジンベエから麦わらの一味入りを打ち明けられた時から、アラディン以下、タイヨウの海賊団全員でこうすることを決めていたのだとワダツミは話しはじめた。ビッグ・マムは自分の元を離れる者の命を奪う。プラリネからそう聞かされたアラディンたちは命がけでジンベエの盾となることを決め、その新たなる船出を送り出そうとしていたのだ。魚人たちの決意に言葉を失うルフィ。アラディンはワダツミを下がらせると、結集した魚人たちを指揮、タイヨウの海賊団で一丸となってビッグ・マム海賊団の大艦隊を迎え撃った。

水中から敵船に飛び移り、大暴れする魚人たち。ルフィだけは逃がすまいとするオーブンを阻止しようと立ちはだかるアラディン。果敢に戦う魚人たちだったが負傷者が続出する。すると脱出に向け、ナワバリを出るまでの注意点をジンベエが説明し始めた。どういうことかと詰め寄るルフィに、ジンベエはここで仲間たちを置いていけないと切り出した。加勢すると言うルフィに、ここで大艦隊に追われては逃げきれない。自分はサニー号を逃がすしんがりの役目を引き受けるのだと断言、必ずやり遂げて生きて戻ることを約束する。

ジンベエの意を汲み、このまま船を止めずワノ国での再会を約束するルフィ。かたじけないとジンベエは頭を下げる。一方、完全復活を果たしたビッグ・マムはルフィたちを捕えて魂を抜き、強力なホーミーズにしようと目論みながら戦場に向かっていた。戦列に戻ったジンベエは自分は麦わらの一味であり、船を逃がすため戻ったとアラディンに説明する。そして、魚人たちによって大渦が生まれ、海流が変わった。この機に乗じて脱出するサニー号。その様子を上空から見ていたモルガンズとステューシー。モルガンズはルフィをはじめ、〝最悪の世代”の中から、やがて海賊王が現れると断言するのだった。

詳細情報

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脚本

中山智博

演出

細田雅弘

作画監督

伊藤修一

美術

白石美穂

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