第804話
東の海へ サンジ決意の船出

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兄弟たちに袋叩きにされながらも、いつしかサンジは幼い頃の辛い記憶を思い出していた。父の期待に応え、愛情を注がれる兄弟たちに比べ、正体がばれないようにと鉄仮面をかぶらされて暗い牢の中で過ごすことになったサンジ。やがて6か月が過ぎ、厨房では毎日、誰のために豪華な食事を作り、運んでいくのかと訝しむ者もいたが、国王直々の命令のため、それ以上詮索することは止められていた。牢を訪れるのは食事を持ってくる兵士のみ。迷い込んだネズミを心のなぐさめとしながら、サンジは亡くなった母のことを思っていた。

ジャッジの言いつけを破り、サンジは病気の母のために弁当を作った。雨でずぶ濡れになり、イヌに吼えられ、泥だらけになりながら母のもとへ到着するサンジ。とても食べられたものではないと、侍女に別の弁当を用意されるが、サンジの母はそれを見抜き、サンジの作った弁当を美味しいと褒め、また作ってほしいと頼む。しかし、その約束を果たす前に母は亡くなった。牢屋に料理の本と道具を差し入れしてもらい、サンジは独学で修行を始める。しかし、イチジたちによって、牢に閉じ込められているのが見つかってしまう。

サンジを出来損ないと呼び、もし、本当に死んだらジャッジが喜ぶかもしれないとサンジを痛めつけるイチジたち。それを見捨てておけず、サンジの傷の手当をするレイジュ。そして、他の兄弟たちには相手をかわいそうだと思う感情がない、それが父の理想とする戦士なのだと説明した。まもなく“東の海”で戦争があり、“赤い土の大陸”を移動することを聞き、レイジュにコックになりたいと本心を打ち明けるサンジ。ここで姿を消せば、二度と父親の姿を見ないですむのかと涙を流して尋ねられ、レイジュはサンジを連れ出した。

標的であるコジアとの戦いが始まった。その混乱に紛れてジャッジの部屋に忍び込み、鉄仮面の鍵を手に入れたサンジだが、ジャッジに見つかってしまう。何故ここにいるのかと詰問され、サンジは国を出ていくと言い返すが、ジャッジに死ぬだけだと脅される。サンジは止めても無駄だとジャッジにナイフを向けるが、むしろ助かると突き放されてしまう。ジャッジに親子であることを口止めされ、汚点だと言い渡されてショックで部屋を飛び出すサンジ。レイジュから争いと無関係な船を教えられ、二度と戻るなと言われる。そして、いつか必ず優しい人たちに会えると背を押され、サンジは送り出されるのだった…

詳細情報

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脚本

中山智博

演出

伊藤聡伺

作画監督

伊藤修一

美術

白石美穂

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