今年「週刊少年ジャンプ」にて連載24年目を迎えた『ONE PIECE』は、9月3日にコミックス100巻発売、11月21日にアニメ1000話放映という記念すべき節目に向けて、壮大なスケールで世界を“ひとつなぎ”にする数々の豪華プロジェクトを展開しています。その大きな柱となるひとつが、集英社と東映アニメーションの共同制作による本映像作品“WE ARE ONE.”です。
本作は、蜷川実花氏が監督を務める、全5編のショートドラマ。色彩豊かな映像作品で名高い蜷川監督が、豪華俳優陣をキャストに迎えて演出を手掛ける実写パートと、東映アニメーション制作の新規アニメーションパートが交錯する、これまでに類のない映像構成に挑戦しました。RADWIMPSの主題歌「TWILIGHT」の疾走感と生命力あふれるサウンドをバックに、『ONE PIECE』の魅力を新たな視点と世界観で描き出します。
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起業家ワタル篇
スタートアップ企業「ZUS INC」を舞台に、
ワタル・浜辺・三崎の若手起業家3人の
苦楽を描くストーリー。
ある日、開発アプリの不具合がきっかけで
言い争いになり、
ケンカ別れしてしまったワタルと浜辺。
1人になった浜辺は、自分ひとりで起業して
やっていけると信じていた。
一方その頃、ワタルは会社でひとり途方に暮れていた――。高良 健吾ワタル 役 / アプリ開発のスタートアップ代表連載当初から読み続けている『ONE PIECE』 に仕事で関わることができると興奮しました。登場人物達も漫画のキャラクターがモチーフになっていて、小ネタもあり、楽しい台本だと思いました。普段演出で、芝居を抑えてと言われることはあまりないですが、今回は初っ端にもう少しナチュラルにと演出を受けました。自分が思う少年誌のアツさ、『ONE PIECE』のアツさを体現したかったんでしょうね。登場人物の人生に、『ONE PIECE』はどのように関わり、共に成長してきたのか。読者はもちろん、読んだことがない人も楽しめる作品になっています。好きなシーンはやっぱりゾロが関わるところです。そして空島編はとても重要な話だと思います。森崎ウィン浜辺 役 / ワタルの下で働くプログラマー最初に台本を頂いた時は、この短編作品の中に『ONE PIECE』らしい熱い友情がしっかり描かれているなという印象でした。撮影現場の中では『ONE PIECE』愛溢れるスタッフの方々が細かいところまで、様々な小道具を配置してくださっているので、観てくださる方々はそこにも注目して頂けるとより楽しんで頂けると思います。そして、沢山の方々に長く愛されている『ONE PIECE』の記念映像作品にキャストの一員として参加できたこと、蜷川実花さんの作品に参加できたということは僕にとって誇り高いことです。蜷川作品にはいつか出演してみたいと思っていたので今回ご一緒できてとても嬉しく思います。栁 俊太郎三崎 役 / 浜辺のアシスタント『ONE PIECE』という世界を代表する作品と蜷川実花さんとRADWIMPSさんとのセッションはとてもワクワクしましたし、魅力的なキャストの皆さんとご一緒できて楽しかったです。あと今回の作品のファッションがかなり個性的に仕上がっていて、とてもアガりました!『ONE PIECE』ならではの熱いストーリーと蜷川さんの世界観がどう完成するのかとても楽しみです。個人的にはアーロン一味との戦いが『ONE PIECE』のなかで1番印象に残っています。少年時代に見てアーロン一味が本当に怖かったですし、助けを求めるナミに対するルフィの「当たり前だ!」というセリフ、ここはもう何回も涙しました。滝藤 賢一スナック ママ 役日本の漫画というカルチャーが世界に多大な影響を与えていること、そして『ONE PIECE』がその代表であることに日本人として勝手に鼻高々でございます(笑)監督の蜷川実花さんとはいつかご一緒させていただきたいと熱望しており、短い撮影でしたが、蜷川演出を受けられたことは私の宝物です。この世界中が大変な時に、元気を与えるプロジェクトだと確信しております。『ONE PIECE』は私が20歳の頃上京してすぐ連載が始まり、夢中になって読んだ漫画です。あれから20年以上経ち、家族にも恵まれ、子供達と一緒に、またTVで楽しませていただいております。当時はサンジに魅了されておりましたが、何故だか今は断然バギーです。特別アニメーション :
ゾロ サンジScene 1の特別アニメーションで描かれるのは、〝麦わらの一味〟のゾロとサンジ。いつも些細なことでぶつかり合ってばかりの2人だが、負ければ仲間を失ってしまう恐怖の〝人取り合戦〟デービーバックファイトでは、一味存亡の危機を前にして、手を組むことに。共に「ルフィを海賊王にする」という同じ夢を持つ者同士、ひとたび手を組んでしまえば、その強さは誰にも止められない。
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ミナミの挑戦篇
ホテルでパティシエとして働くミナミは、
彼氏・優二との結婚を考えていた。
そんなある日、
ミナミは自分の店を持ちたいという夢を
優二に相談したが、
理解してもらうことができず……。
結婚と夢の間で揺れ動くミナミの、
背中を押したものとは――…。飯豊 まりえミナミ 役 / 大手ホテル勤務のパティシエ『ONE PIECE』の記念すべき企画に携われること、そして初めて蜷川実花さんとご一緒できること、同時に二つもご縁に恵まれとても嬉しかったです。撮影現場の部屋にはフィギュアや悪魔の実が小道具として置かれていたり、所々に『ONE PIECE』愛が隠れていて探すのが楽しかったです。役を演じるなかで意識したことは、男性だから女性だからという時代ではなく、夢や好きなものを追いかけるのに性別なんて関係ないという、人生を楽しむ芯の強い女性を演じたいなと思っていました!好きなシーンはナミの「助けて…」の言葉にルフィが麦わら帽子をナミに被せて「当たり前だ!!!!!」と叫ぶシーンです。野村 周平金城優二 役 / ミナミの恋人自分も『ONE PIECE』読者の一人だったので、素直に嬉しかったです。期間としては短い撮影でしたが、和気あいあいとやれて楽しかったです!撮影時には、あるキャラクターを意識して欲しいと言われていたので、なるべく最低な男を意識していました(笑)どんなキャラクターなのか意識して見ていただけると、また面白い発見があると思います!シェルズタウンで、ゾロがヘルメッポに踏みつけられたおにぎりを食べるシーンが個人的には好きです。少女の気持ちを無下にしない、ゾロの男気に心打たれました。その後ヘルメッポが再び登場するのも良いですね。特別アニメーション :
『ONE PIECE』の女性キャラクターScene 2の特別アニメーションで描かれるのは、『ONE PIECE』に登場する女性キャラクターたち。彼女たちが真っ直ぐに前を向き、強く生きていこうという気持ちを表現したシーンが収録されている。ナミやロビンなど〝麦わらの一味〟のメンバー、その2人に生きる指針を示す者、敵として一味を苦しめたキャラクターなどが、迷える人たちの背中を押してくれる。また、今まさにクライマックスに向け盛り上がっている「ワノ国編」で重要な役割を果たすキャラクターが登場する必見の映像。
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カイト先生篇
関西から転校してきた小学生・西村陸。
まわりと打ち解けることができず、
ひとりで座っていた陸に話しかけたのは、
児童館のアルバイト職員・カイト。
積極的に交流してくるカイトに対し、
そっけない態度を示す陸だったが、
カイトがあるものを陸に進めたことをきっかけに、
次第に2人は打ち解けていく。
陸も徐々に明るくなっていき、友達との交流を始めた最中、
カイトからあることを告げられて……。福士 蒼汰カイト 役 / 児童館のアルバイト職員『ONE PIECE』の記念すべき企画に参加できることを嬉しく思いました。名場面を彷彿とさせるシーンもあり、気持ちの良い青春を感じました。この役を演じる上でこだわったことは、笑顔です!『ONE PIECE』はルフィを筆頭に、とにかく笑顔が素敵なキャラが多いので、その魅力を伝えられればと思って臨みました。とにかくまっすぐ!とにかく笑って!前を向いて生きていこうぜ!そんな想いを少しでも感じていただけたらと思います。 好きなシーンは、ナミに危機が迫っているときに駆けつける、ルフィ・ゾロ・サンジ。そしてナミのほっとしたような笑顔。この笑顔には仲間への信頼が表れている感じがして、心に響きます。加藤 憲史郎西村陸 役 / 関西弁の小学生『ONE PIECE』のお仕事に関わることができて今でもとても嬉しいです。台本を読んで改めて嬉しさを感じました。撮影時は、お母さん役の紺野まひるさんがルームシューズを探すシーンがあったのですが、あるワンカットで探しているルームシューズを履いた状態で撮影をしてしまうという出来事があり、今でも思い出して笑ってしまいます笑好きなシーンは、アラバスタ編のラストシーンです。ビビの「いつかまた会えたら!!! もう一度 仲間と呼んでくれますか!!!?」というセリフの後に、麦わらの一味が一斉に左手を揚げるシーンです。何度見ても泣いてしまいそうになります。自分にとっては最高のシーンです!田中 真弓児童館の女性職員原作100巻とアニメ1000話という『ONE PIECE』の節目も嬉しいですし、これから俳優としても頑張りたいと思っているので、映像に出演できて嬉しかったです。子供たちが元気いっぱいで、現場もすごく楽しかったです。私は『ONE PIECE』に巡りあえて幸せで、すごく感謝していますが、自分ももっと一生懸命やって、『ONE PIECE』がもっとすごいって思わせることができる一員でありたいと思っています。おだっちに「ありがとう、おれ、得した!」って言わせたいんです(笑)!この映像は『ONE PIECE』を知っている人だけではなく、知らない人にもわかる内容になっています。『ONE PIECE』を経験していない人にもぜひ見てほしいです。特別アニメーション :
ロー コラソンScene 3の特別アニメーションで描かれるのは、作中でも人気の高いキャラクター、トラファルガー・ローの少年時代の物語。「珀鉛病」という奇病が原因で、愛する家族や故郷など、すべてを失ってしまった少年ローは、世の中の全てを憎むようになってしまっていた。そんなローが出会ったのは、コラソン。ローはコラソンとの交流で、失った笑顔を取り戻していく。
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凪と舞衣 ライバル篇
幼い頃からバレエに打ち込み、
切磋琢磨してきた凪と舞衣。
だが凪は、舞衣との実力差に人知れず思い悩んでいた。
さらに舞衣の海外留学が決まったと聞き、
バレエを投げ出した凪。
そんな凪を見つけた舞衣が、言葉をかける。
「逃げるの?」舞衣につられて夜の街へと駆け出した凪は、
いつしか夢中になって舞衣と踊り始めていた。杏花凪 役 / バレリーナを目指す女子高生「蜷川実花さん監督作品で、バレエを踊る役のオーディションがあります。」というご連絡を頂いてから撮影が終わるまで、一度辞めていたバレエを毎日練習しました。作品に出演することが決まってこの役を心から好きになり、共に生きたいと思い常に向き合いました。 親友でライバル役の舞衣とは短期間とは思えないくらいの信頼関係が出来上がりました。現場ではスタッフさんが『ONE PIECE』のTシャツやパーカーを着ていて作品愛を感じました。みなさんが同じ方向を目指しながら作っていった作品です。今日も世界のどこかで、『ONE PIECE』を読み、生きる勇気をもらった方々にこの作品を観て共感していただけたら嬉しいです。薬袋 玲菜舞衣 役 / 凪のライバルこのライバル篇は、私の大好きな、アラバスタ編の名シーンが基となっているので、絶対に最後まで演じ切るぞ!という気持ちで撮影に挑みました。大切な仲間であり、良きライバルでもある凪のことを思って、心配したり、叱ってみたり、一緒に踊ることを楽しんだりと、目まぐるしく変わる舞衣の心情を演じるのはとても楽しかったです。撮影が進む中で、自然と本当に凪と心がひとつになっていくような、特別な感覚を味わいました。『ONE PIECE』が好きな方はもちろん、夢を叶えるために本気で努力をしているすべての方の心に響くような、素敵な作品になっていると思います。特別アニメーション :
ビビ砂漠の国「アラバスタ王国」の王女として登場し、わずかな期間ながらもルフィたち〝麦わらの一味〟の仲間となって、航海を共にした少女・ビビ。Scene 4の特別アニメーションで描かれるのは、ルフィの活躍で無事に国が救われた後、ビビが国民に向けたスピーチ。そして、愛する国をこれからも守るためアラバスタに留まることを決意した、ビビと〝麦わらの一味〟とのやりとりが描かれる。
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とある海沿いの家で、絵を描いている夕帆。
そしてバーベキューの準備をする夫の洋。
そしてこれまでの4篇で描かれてきた主人公たち――
ワタル(高良健吾)、ミナミ(飯豊まりえ)、
カイト(福士蒼汰)、凪(杏花)が一同に集まる。
彼らは4人のきょうだいで、実家に戻ってきたのである。
一家全員が集合し、盛大なパーティが始まる。山口 智子夕帆 役 / 絵本作家魅惑的な蜷川実花さんワールドと、大海原へと乗り出す大冒険物語が出会う一大事件に、ワクワクと嬉しい興奮です。大航海への船出をご一緒できることに、血湧き肉踊りました!人生の航海でチャレンジし続ける冒険者たちが、ひととき羽を休めることができる場所としての“home”。家族の宴のシーンは、梅雨の合間の奇跡的な快晴の中で、キラキラと降り注ぐ太陽の愛に守っていただきながら撮影することができました。私にとってルフィの魅力は、毎日出会う何気ないことに、超シンプルに大感動できる天賦の才能です。「あ~よく寝たな~」「あ~いい天気だな~」「これ、美味いな!」素直な喜びを、無邪気に伸び伸びと、声にできるルフィの純な大きさに、みんなが付いて行きたくなる。夢への揺るぎない針路を引き寄せるルフィの言葉は、きっと皆さんの人生航路にも、爽やかな追い風を送ってくれるのではないでしょうか。寺島 進洋 役 / 早期退職した専業主夫原作100巻、アニメ1000話と、これだけ続いてる事実はすごい!おめでとうございます。この歳で本作に出会えたことは自分自身ラッキーだなぁ!と。読まないまま過ごしてたら、とても悔いの残る人生になるところでした(笑)。お陰様で今では嫁と娘が毎日テレビ前で齧り付いて見入ってます!撮影時は天気がドンヨリしてはいましたが、山口智子さんを始め、キャストの皆様が元気に光り輝いていました。そんな現場は天気が快晴のごとくキラキラと温かかったですね。また本作を蜷川実花監督が担当することで、和やかに明るく、面白く、そして美しく彩られています。これからご覧になる皆さん、楽しみにして下さいね。特別アニメーション : 麦わらの一味特別アニメーション
麦わらの一味とある小さな港町から始まった、少年ルフィの物語。それから長い航海の中で、ルフィ率いる海賊団〝麦わらの一味〟には、続々と新たな仲間たちが加わっていく――ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジ、チョッパー、ロビン、フランキー、ブルック、そしてジンベエ。フィナーレを飾るScene 5の特別アニメーションでは、彼らがひとりずつ一味に加入した時の名シーンが、実写ドラマと交錯しながら収録される。
監督 蜷川実花
写真家、映画監督。木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』(共に2019)監督。Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』が世界190ヶ国で配信中。国内ほか海外でも大規模な個展を開催し、世界的に注目を集めている。2018年より、個展「蜷川実花展-虚構と現実の間に-」が全国の美術館を巡回中。9月16日からは東京・上野の森美術館で開催予定。
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─ 本企画のオファーを受けた際のお気持ちについて
最初はミュージックビデオをつくってほしいという依頼でした。でも、お話を聞いているうちに、私の周りにたくさんいる『ONE PIECE』を愛している人たちの顔が思い浮かんできて、もっといろいろなことができるなと。
みんな、よく「自分の人生に『ONE PIECE』が大きく影響している」と語っていたので、その特別な作品を扱うということを正面から受け止めたいなと思いました。 -
─ 制作時のエピソードやこだわりについて
とにかく大きな影響を受けたと語る友人が、男女問わず本当に多かったので、『ONE PIECE』とのいろいろな距離感をドラマで描きたいと思いました。いざ考えだすと思いがあふれてしまい、打ち合わせを重ねるうちに、1篇の予定が3篇になり、最終的には全5篇になりました。
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─ 視聴者へのメッセージ
深く作品と関わってきた人も、なんとなく知って読んできた人も、まだ読んだことがない人も、何かしら共感できるポイントがあるんじゃないかなと思いますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。
主題歌
野田洋次郎(vo/gt/pf)、桑原彰(gt)、武田祐介(ba) ※dr.山口智史は持病の悪化のため活動休止休養中
2005年のメジャーデビュー直後から思春期を過ごす世代を中心に大きな支持を受けている。アニメーション映画『君の名は。』『天気の子』では音楽全般を担当し、第40回・第43回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。2021年11月23日に「TWILIGHT」を含む約3年ぶりとなるオリジナルアルバムをリリースする。
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─ 本企画のオファーを受けた際のお気持ちについて
小さい時から一緒に過ごしてきたマンガ「ONE PIECE」の原作100巻、そしてアニメ1000回というとてつもない記念のタイミングでご一緒できて、大変光栄です。今まで作品からもらってきた感情を、僕らなりの形で曲にして恩返しできたらと思いました。
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─ 制作時のエピソードやこだわりについて
サウンドアプローチは今までにない方法をいくつも挑戦しました。オートチューンボーカルやボコーダーでの和声作り、あとDJ的なアプローチとバンドの生音との今までにない融合を目指しました。
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─ 視聴者へのメッセージ
僕たちと同じように小さい頃からONE PIECEと共に成長し大人と言われる年齢になった方、学生の方、子を持つ親世代の方、皆様々だと思いますがきっと今も変わらず自分なりのゴールやターゲットに向かって日々を生きていることと思います。そしてその日々の途中で幾度もONE PIECEの登場人物たちに背中を押されてきたことと思います。今回の作品と音楽もまた、みなさんにほんの少し明日を迎える心強さになってもらえたら幸いです。
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─ ONE PIECEでの思い出や好きなシーンについて。
作中ではないのですがONE PIECEとの思い出を。10年ほど前のツアーだったと思います。世の中はONE PIECE大流行の中、僕は出遅れて読まずに過ごしていました。地方を回るツアー中、うちのメンバーのギター桑原が洋次郎が読むなら持っていくよと毎旅15巻ほどをまとめてスーツケースに入れ持ってきてくれたのでした。それ以降九州ブロックや東北ブロック、などまとめて旅に出るたび次の15巻ほどを持参してくれて、その度に僕は飛行機や新幹線、ホテルの部屋、風呂場で読み進めそれが一つのツアーの楽しみになっていったのでした。僕にとってそのツアーはONE PIECEにすっかり漬かったものになりました。
実写パートに登場する人物たちは、
いずれも『ONE PIECE』のキャラクターが
モチーフになっている。
彼らの境遇や悩み、人間関係などが、
アニメパートを通じて
『ONE PIECE』の世界とつながっていく。
高良 健吾
ワタル / ゾロ
森崎 ウィン
浜辺 / サンジ
栁 俊太郎
三崎 / ウソップ
滝藤 賢一
スナックのママ / シャクヤク(シャッキー)
ワタルたち3人が立ち上げたスタートアップ企業の社名は「ZUS INC.」。
実はこのZUSは、それぞれのモデルとなったZ(ゾロ)、U(ウソップ)、S(サンジ)の頭文字を示している。
また彼らが訪れるスナック『芍薬』のママは、その店名からもわかるように、
シャボンディ諸島に住む〝冥王〟シルバーズ・レイリーのパートナー、シャクヤクがモチーフ。
飯豊 まりえ
ミナミ / ナミ
野村 周平
金城優二 / アーロン
Scene2のヒロイン・ミナミは〝麦わらの一味〟の航海士・ナミが、そして恋人の優二はナミの宿敵・アーロンが、それぞれモチーフとなっている。もちろん作中のアーロンほど優二は冷酷な人物ではないが、アーロンがナミの自由を奪いひたすら海図を描かせていたように、ミナミの自立を阻む「壁」の象徴として物語に配置されている。
福士 蒼汰
カイト / コラソン
加藤 憲史郎
西村 陸 / ロー
物語のモチーフは、ローの過去編で描かれたコラソンとの友情。陸少年の帽子のフォルムにも、ローらしさが窺えるだろう。コラソン=corazón(スペイン語で「心臓」の意)から、ローが自らの海賊団を〝ハートの海賊団〟と名付けたように、陸もカイトと別れはしたが、カイトから大切な想いを受け取った。
杏花
凪 / ビビ
凛とした笑顔と佇まいが印象的な少女・凪。だが心のうちでライバル・舞衣との差を痛感し、自らの弱さに直面する姿は、アラバスタの王女・ビビが「自分に国は救えない」と涙するシーンにも重なる。一方、実写パート終盤、凪と舞衣がお揃いで左腕に巻いたリボンは、麦わらの一味とビビの〝仲間の印〟を彷彿とさせる。
山口 智子
夕帆 / ルフィ
寺島 進
洋 / チョッパー
Scene1~4で描かれた4人の主人公たちの母親・夕帆は、赤いラインの麦わら帽子から一目瞭然、ルフィがモチーフになっている。「よく寝たな~」と起きてくるシーンも、ルフィそのもののよう。ややガラの悪そうな父親・洋は当然フランキー……と思いきや、実はなんとチョッパーがモチーフ!? よく聞くと、確かに「コノヤロー」と言っている。
各人物の持ち物や、小物、背景など、
実写パートの至る所に『ONE PIECE』を
オマージュしたアイテムが登場。
中にはほんの一瞬画面に映り込んでいるだけの物も…。
そのうちの幾つかを、ここでピックアップしてみよう。
浜辺(サンジ)のデスクに置かれた飴には、恩人・ゼフの海賊旗がプリントされている。ライターは、2012年に限定発売されたデュポン×尾田栄一郎のコラボアイテムで、尾田栄一郎の私物を直々に借りて撮影した。
スナック『芍薬』のバックバーには、「シャンクス」「ゴール・D・ロジャー」など、錚々たるキャラクターたちをモチーフにしたラベルの酒が並ぶ。「不知夜月」は原作・第999話でエースとヤマトが酌み交わした酒。
さらに『芍薬』のメニューボードには、「エレファントホンマグロ」「光月おでん」「ベルメールさんのみかんゼリー」「ジャヤのチェリーパイ」「生ハムメロン」「はっちゃんのたこ焼き」などなど、原作に登場した料理の名がずらり。
三崎(ウソップ)の私物入り段ボールには、ウソップお得意の武器・パチンコが。デスクには、「ウソップ輪ゴ~ム」を連想させる輪ゴムとピストルも見て取れる。
『芍薬』の店内に置かれたコルクボードをよく見ると、常連客(実はスタッフ)たちの写真に紛れて、〝麦わらの一味〟手配書が貼られている。
ミナミが恋人の優二と同棲する部屋。優二が集めた物か、本棚にルフィとアーロンのフィギュアが飾られていたり電子レンジの上には〝ゴムゴムの実〟のフィギュアも。
陸と世代を越えた友情を育むカイトのエプロンのポケットには、「電伝虫」が。実は海軍のスパイだったコラソンも、センゴクへたびたび電信を入れていた。
旅立ちの日、カイトが乗ったバス停には、「麦わら屋通り」や「自由の大地前」などローを連想させる名が並ぶ。
凪がレッスンしているスタジオに置かれていた水は、クロコダイルに雨を奪われたオアシスの町「ユバ」の水がモチーフになっている。
ミナミが独立して出店したパティスリー。焼き菓子の包み紙にプリントされている。この店のロゴは、ナミの左肩に彫られた「みかんと風車のタトゥー」のマーク。
4人の主人公たちが最終話で勢揃いした夕帆(ルフィ)と洋が暮らす、海沿いの家。リビングのソファに、洋のモデルとなったチョッパーのぬいぐるみが置かれている。