
滝藤 賢一
スナックのママ / シャクヤク(シャッキー)
ワタルたち3人が立ち上げたスタートアップ企業の社名は「ZUS INC.」。
実はこのZUSは、それぞれのモデルとなったZ(ゾロ)、U(ウソップ)、S(サンジ)の頭文字を示している。
また彼らが訪れるスナック『芍薬』のママは、その店名からもわかるように、
シャボンディ諸島に住む〝冥王〟シルバーズ・レイリーのパートナー、シャクヤクがモチーフ。

Scene2のヒロイン・ミナミは〝麦わらの一味〟の航海士・ナミが、そして恋人の優二はナミの宿敵・アーロンが、それぞれモチーフとなっている。もちろん作中のアーロンほど優二は冷酷な人物ではないが、アーロンがナミの自由を奪いひたすら海図を描かせていたように、ミナミの自立を阻む「壁」の象徴として物語に配置されている。

物語のモチーフは、ローの過去編で描かれたコラソンとの友情。陸少年の帽子のフォルムにも、ローらしさが窺えるだろう。コラソン=corazón(スペイン語で「心臓」の意)から、ローが自らの海賊団を〝ハートの海賊団〟と名付けたように、陸もカイトと別れはしたが、カイトから大切な想いを受け取った。

凛とした笑顔と佇まいが印象的な少女・凪。だが心のうちでライバル・舞衣との差を痛感し、自らの弱さに直面する姿は、アラバスタの王女・ビビが「自分に国は救えない」と涙するシーンにも重なる。一方、実写パート終盤、凪と舞衣がお揃いで左腕に巻いたリボンは、麦わらの一味とビビの〝仲間の印〟を彷彿とさせる。

Scene1~4で描かれた4人の主人公たちの母親・夕帆は、赤いラインの麦わら帽子から一目瞭然、ルフィがモチーフになっている。「よく寝たな~」と起きてくるシーンも、ルフィそのもののよう。ややガラの悪そうな父親・洋は当然フランキー……と思いきや、実はなんとチョッパーがモチーフ!? よく聞くと、確かに「コノヤロー」と言っている。