「『ONE PIECE』のプラモデルを作ったぞ!」の巻

勝平:今回はですね、『ONE PIECE』のプラモデル“偉大なる船(グランドシップ)コレクション”シリーズを作っているバンダイホビー事業部の内田さんにお話を伺いたいと思います!
よろしくお願いします!

内田:よろしくお願いします。

勝平:早速ですが、対談があるということで昨日サウザンド・サニー号を作らせてもらったんですけど、今のプラモデルってすごいんですね!わしらが作ってた時代と違くて、接着剤とか必要ないんですよね。

内田:はい、さらに今はニッパーを使わず手でもぎれるようになっています。

勝平:そう、ビックリしました。
あと、シールの数が多いのにも驚きました。

内田:そうですね。
組み立てよりも、もしかしたらシールの方が大変と思う方もいるかもしれません…

勝平:うん、シール大変でした。(笑)
「え、こんなところもシール貼るの!?」と、何度も思いました。

内田:実は、シール貼りってお子さんはすごく好きで、貼っていくこと自体を楽しんでもらえたらと思います。

勝平:なるほど。
組み立てる要素とシールを貼る要素、両方楽しめるようになっているんですね。
サニー号だとシールは何種類くらいあるんですか?

内田:カタカナの“ア”から始まって、ひらがなの“れ”までなので、100種類弱ですね。
サニー号は多い方ですけど、8月に発売されるマーシャル・D・ティーチの海賊船は、少ないですよ。

勝平:これ、パッと見たときシール少なそうでいいなと思いました。(笑)
というのは、冗談として、どれも作ったら楽しそうですよね。

内田:自分で船を作るというのが、船大工気分が味わえて思い入れにつながるんじゃないかなと思います。

勝平:フランキー気分で「あぉう!」と言いながら作って欲しいですな。(笑)
今回のサニー号はシールの枚数多かったので、最後の方「わし、匠かな」と思うくらい慣れました。
これから、作るみんなへのアドバイスはひとつ!「体にたたきこめ!」です。
ただ、工具を使わずに組み立てられるということだけど、ピンセットはあった方がいいなぁ。(笑)

内田:わかりました。ピンセットは工具には含めません。(笑)

勝平:でも、わしはピンセットがなくても貼れたので、“あった方がいい”くらいですかね。
シールを貼ることで細かい部分もキレイにできるので、組んでいくのが楽しかったです。

内田:実は“ほ”のシールは伸びる素材を使ってまして、曲面に沿うように伸びるのでフィット感があります。

勝平:そうなんですね。どうりで、貼っていてシワにならないと思いました。

内田:そのフィット感が新しいシールのポイントになります。
この伸びるシールは、ノンスケールプラモデルのサウザンド・サニー号から採用しています。

勝平:ノンスケールプラモデルというのは、大きいサイズのもののことですよね。
こちらもシールを貼るんですか?

内田:シールを貼る面積がミニサイズのものより多くなってしまうので、細かい部分くらいですね。
ミニサイズは塗装しづらい部分などをシールで補完してあります。

勝平:でも、このサイズかわいいですよね。
しかも、たくさんあると壮観です。

内田:海軍やほかの海賊船があるので、一つの海を作ることも可能かと思います。

勝平:海軍の船をいっぱい並べて、前にサニー号とか海賊船を置いたら楽しそうですね。

内田:ガープの軍艦と海軍軍艦で艦隊ができますね。

勝平:ガープの船、超かっこいいですよね!すごい好きです。

でも、わしはやっぱりメリー号が一番好きかな。サニー号もカラフルでかわいいんですけど。内田さん的にはどれがおすすめですか?

内田:そうですねぇ。
やはり最初に発売したサニー号ですね。
でも、ここ最近作っていておもしろかったのは、バラティエです。
ヒレを広げたり、たたんだりできるのがポイントです。

勝平:バラティエの下ってこうなってるんですね。

内田:普段、見えないところを商品ではちゃんと再現できたところも個人的にはおもしろいかなと思っています。

勝平:ヒレを広げたり、たたんだりするようなギミック感もプラモデルのよさですよね。
ローの潜水艦もかわいいですね、イエローサブマリン風な。

内田:これは帆が出ていない海中での状態なんですけど、帆も付属であります。
作中ではあまり描かれていないんですが、帆のある状態も設定から忠実に再現してあります。そして、これも窓がいっぱいあるのでシールもいっぱいです。(笑)

勝平:(笑)
わし、サニー号を作るのに大体3時間かかったんですけど、一番早く作れるのはどれになりますか?

内田:一番早いのですと、やはり黒ひげの海賊船ですね。
シールを貼るのが大砲と海賊旗くらいなので、15分ほどで作れるかと。

勝平:黒ひげの船ってよく考えたら、作中であまり見たことない気がします。

内田:そうですね。
空島編で空島に行くルフィたちを追いかけてきたところが初登場だと思います。
あとは、新世界編でジュエリー・ボニーを捕えているところでちらっとだけ登場しています。

勝平:はぁ~、すごいですね。
この黒ひげの海賊船が今度発売になるんですか?

内田:はい、8月の中旬発売になります。

勝平:これを入れて何種類になるんですか?

内田:黒ひげの海賊船で11種類目になります。

勝平:そんなにあるんですね!!
ちなみに商品化する船を選ぶ基準って何かあるんですか?

内田:そうですね、現在は、七武海や四皇、海軍などメジャーなものをラインナップしています。今後は黒ひげの海賊船のようにあったらいいなと思うものも出していければと思っています。
バラティエもそうですが、普通の船と違うものがあるのも『ONE PIECE』ならではだと思いますので。

勝平:内田さんが個人的に商品化したいものってありますか?

内田:スリラーバークみたいな島ぐらい大きいものとかおもしろそうですよね。あとは、エースのストライカーとか…

勝平:それは、確かにかっこいいかも!

内田:一度、青キジの青チャリも案としてあったんですが、あれは船なのかどうかというところで却下になりました。(笑)

勝平:(笑)
わし的にはブルックのルンバー海賊団の船とか、ミホークの船とか見たいかな。
ちなみに、どうしてこのサイズにしようと思ったんですか?

内田:子どもでも持てるくらいということで、大人の手のひらサイズにしました。
ノンスケールプラモデルの方が最初に発売されたんですが、小さいサイズの方が集めやすく小スペースでも飾れるかなと思い、ラインナップも増えました。

勝平:『ONE PIECE』以外の船の模型と並べてもかわいいかもですね。
あとは、ボトルシップにしてもいいかも!これでできないですか?

内田:そうですね…、あの、ボトルの後ろ取っていいですか。
ボトルシップは入口からパーツを一個一個入れて組み立てるので、完成したものを入れるケースをつけるだけなら何とか…

勝平:(笑)
でも、後ろ開けて入れられるケース欲しいかも。
小学生とか夏休みの工作にペットボトル自分で切ってその中に入れるとか無理ですかね。(笑)

内田:高さがあるので、市販のペットボトルだと難しいかもしれません。

勝平:そうか、残念!
でも、せっかくなので夏休みに“偉大なる船(グランドシップ)コレクション”を作ってみて欲しいですね!


ONE PIECE.com特別版!!

ワンピースオフィシャルメールマガジン『グランドライン通信』では、勝平さんに“偉大なる船(グランドシップ)コレクション”について、バンダイホビー事業部の内田さんと対談していただきました。特別版では、大きいサイズのノンスケールプラモデルなどについてうかがいました!


勝平:“偉大なる船(グランドシップ)コレクション”は工具不要とのことですが、ノンスケールプラモデルも必要ないですか?

内田:いえ、大きいサイズは15歳以上が対象のため、ニッパーが必要になります。

勝平:対象年齢によって違うんですね。
そういえば、昔ってシールもデカールでしたっけ、水で貼るタイプのものでしたよね。

内田:実は、大きいサイズの海賊旗はデカールと伸びるシール両方付いています。

勝平:うわ~、デカール貼るの怖いわぁ。

内田:一応、海賊旗一枚だとさすがに大きいので、中央と4本の骨は別々になっています。

勝平:そうですよね、これ一発で貼るのは相当テクニックがないと無理ですよね。
だから、伸びるシールタイプだと貼りなおしができるのはありがたいですね。

内田:次はぜひ大きいサイズのものを作ってみてください!

勝平:でも、小さいサイズより時間かかるんじゃないですか?

内田:パーツが大きいので、そんなにかかりませんよ。
だいたい3時間くらいでできると思います。

勝平:え、3時間ですか!?
あ、でも作業工程としては小さいのと変わらないのか。なるほど。

(大きいサイズを見ながら)

勝平:おー!出ましたシール。
小さいサイズと本当に同じですね。大きいぶん貼りやすそうです!
ミニメリーや人形もついてますね。

内田:人形は塗装が必要になるのですが…
こちらのサイズは帆が透けて、後ろからも海賊旗が見えるようになります。

勝平:海賊旗はデカールと貼るタイプ両方入っているとのことですけど、完成度合いとしてどちらの方が高いとかありますか?

内田:そんなに違いはないのですが、デカールの方がシワになりにくいぶん、よりキレイな仕上がりになると思います。

勝平:へぇ、そうなんですね。

内田:はい。ソフターというものを使って柔らかくするとよりフィット感が出ます。

勝平:そういうものがあるんですね、おもしろーい。
確かに、パッと見描いたのかなっていうくらいフィットしてますね。

内田:でも、ちょっとシワになったりしても、そこが自分オリジナルになるのかなと思います。

勝平:確かに、自分で作ると愛着もわきますしね!
話は変わりますが、『ONE PIECE』の船のプラモデルを開発するきっかけって何だったんですか?

内田:『ONE PIECE』のフィギュアがたくさんある中でホビー事業部ならではのものができないか、と思ったのがきっかけです。で、船のプラモデルがあったら喜ばれるのではないかと…あとは、個人的に『ONE PIECE』が好きだったのものですから。

勝平:ホビー事業部というのは、こういうプラモデルを作っている部署なんですか?

内田:はい。完成品は作っていません。
今は、ランナーというんですが、部品が繋がっている板も一枚で4色使えて、よりカラフルに作れるのも強みかなと思っております。

勝平:そうですよね。
元々、色が分けてあるからシールを貼らず素で組んでも、カラフルですよね。

内田:そうなんです。
サニー号はシールを貼るとよりカラフルになるので、女性人気も高いですよ。

勝平:それ、わかります!
でも、サニー号のアンカーのツメ部分にまで貼るとか、やや変態チックですよね。(笑)

内田:(笑)

勝平:でも、みなさん、安心してください!アンカーの部分を貼らなきゃいけない頃には自分も中毒性が出てきているところだから!
基本、説明書通りに作れば簡単な部分からですしね。

内田:そうですね、最初は簡単な部分からになっております。

勝平:切れ目が入っているシールだからだと思うんだけど、時々「シールは破れてしまわないように注意しましょう」と書いてあるところが、ちょうど集中力がきれるころなのが、個人的におもしろかったです。
ノンスケールプラモデルは塗装してもいいんですよね?

内田:はい。説明書に細かいガイドもありますので、塗装したい方はぜひ。

勝平:凝ろうと思えば、いくらでも凝れちゃいますね。
書いてある通りに組み立てるもよし、そこからさらに一手加えてオリジナルにするもよし、色んな楽しみ方ができるので、ぜひ楽しんでくださいね。
内田さん、今日はありがとうございました!

内田:ありがとうございました!

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