ウソップの、これはホントだ!


        

「ビッグ・マムの歌「ブラッディ・パーティー」作曲秘話を田中公平先生に聞いたぞ!」の巻

2017/04/26

勝平:今回の「ウソップの、これはホントだ!」は4月30日(日)放送のアニメ『ONE PIECE』で流れる尾田先生作詞のビッグ・マムのミュージカル曲「ブラッディ・パーティー」を作曲した田中公平先生がゲストです。よろしくお願いします!

田中:よろしくお願いします。

勝平:今日はホールケーキアイランド突入記念ということで、スタッフさんがホールケーキも用意してくれましたよ!

尾田栄一郎先生作詞・田中公平先生作曲の「ブラッディ・パーティー」スポット映像はこちらから!

■尾田先生の原稿を見て不気味なワルツのメロディが浮かんだ

勝平:早速ですが、今回の曲を作ることになったきっかけって何だったんですか?

小山(プロデューサー):それは私から…
実は、あがりたてほやほやの尾田先生の原稿を拝見した時、深澤監督と「原稿に♪がついているから、これはミュージカルだね」という話になり公平先生に相談させてもらったんです。

勝平:さらっと入ってきましたね。(笑)
でも、スタジオでも(田中)真弓さんやチョーさんと「本格的にミュージカルみたいにできたら素敵だよね」って話してたんですよ。

小山P:その尾田先生の原稿を公平先生に見てもらって、「これは時間をかけて本格的に作らないとね」という話になったので、急きょ監督と公平先生とで打ち合わせをしました。

勝平:じゃあ、まず尾田先生の原稿があって、その次に上がってきたのが公平先生の曲だったんですね。

小山P:そうですね。公平先生には最初に監督が考えている曲の尺(時間)を共有させていただいて、基本的には作り方としては曲ありきで、そこから絵コンテを作ってもらいました。ですので実は、曲は昨年中には出来上っていました。

勝平:詞先だったんですね?

田中:これほどの詞先な歌はないよ。しかもマンガ原稿が既にあるので、一字一句変えられないんです。

勝平:ハードル高っ!
一番最初に原稿を読んで公平先生が感じた印象はどうでしたか?

田中:何分くらいになるかなって、まず思ったよね。5分って言ったら長いし、でも1分じゃ絶対無理だと思って。なので、すべてのセリフを読みながら時間配分を考えました。
そこから、ビッグ・マムってきっとくるくる回りながら踊るキャラクターなんじゃないかなと、で踊るならワルツ、しかもちょっと不気味な感じかなぁって。

勝平:ダークファンタジーみたいなイメージですよね。じゃあ、曲のイメージは原稿を読んでる時には、出来てたんですか?

田中:出来てました。最後までイメージはほぼ出来ていて、最後の“万国(トットランド)”で爆発するようにすればいいかなと思いました。

勝平:キャラクターがドーン!と入るシーンですよね。

田中:そう。どどーん♫と書いてあるし、アニメでどういう風に見せるか監督と話ができていたから、 “万国(トットランド)”の部分で盛り上がりを見せようと思ってましたね。

勝平:この記事を読んでいる皆さんにも、4月30日(日)放送のアニメをぜひぜひ見てもらって、驚いて欲しいんですけど、もう曲がここまでで終わりかなーって思ったところから、更にセリフがミュージカル調に続くんですよ!この文章だと分かりづらいと思うけど笑、そこが個人的にビックリしたポイントでした。

田中:そうそう、それがいいんですよ。で、最後の「ム・ギ・ワ・ラァ~~…♪」の締め方にこだわったので、そこは私もアニメで最終的な仕上がりを早く見てみたいですね。

田中:深澤監督は、割と私の方にお任せだったんですけど「卵♪確保 小麦粉♪確保 フルーツ♬確保」の部分は尺をとってくださいと言われましたね。ちゃんと「確保」しに行っている様子を画にしたいということで。

勝平:実は、わしもこの歌の中でセリフとして「確保」と言っている部分があるんですよ。(笑)

■小山茉美さんのビッグ・マムは歌録りの日に出来上がった

勝平:毎回アフレコの一番最初に「通し見」と言って、1話まるまる皆で見るんですけど、僕はその時にラフの映像にあわせてこの曲を聴かせてもらいました。そこでみんな本当にびっくりしてましたよ。「(スケールが大きくて)これ、毎週放送されているアニメで使う曲?」って。通し見が終わったらアフレコブースで拍手が巻き起こりました。(笑)

田中:ありがとうございます。尾田先生からもお褒めの言葉をいただきましたよ!

勝平:でもこの曲があることで視聴者もキャストもホールケーキアイランドのイメージがすごく伝わったと思うんですよ。

田中:やっぱり役作りって難しいでしょ。どんな声か、どんなキャラクターかわからないじゃない。でも、今回はアフレコでビッグ・マムに初めて声をあてるより先にこの歌録りがあったから、(小山)茉美さんはそこで役作りが出来たんじゃないかぁと思います。

勝平:歌から役作りしていくって面白いですよね。

田中:(小山)茉美さんはアラレちゃんのイメージが強かったから、最初は大丈夫かなと思ったんですけど、歌ってもらったら見事にはまりました。
でも、レコーディングの初めはやはりまだ探っていっている感じでしたね。冒頭の「ハ~~ハハハ……マママママ…」も、もっとドス効かせてくださいってお願いしたら「そんな恐く出来ません~」って冗談っぽくおっしゃっていたんですけど、最後は完全にビッグ・マムそのものになっていらっしゃったので、さすがだなと感動しました。

小山P:茉美さんの持ってらっしゃる可愛らしい要素に加えて、公平先生と深澤監督のディレクションで、どんどん残忍さや怖さも強烈なビッグ・マムになっていきました。もしかしたらアニメとしてはあの日にマムのキャラクターが出来たんじゃないかなと思います。

勝平:アフレコでも可愛い声も使われたりするんですけど、トーンを落とした時とのギャップがいいんですよね。なんか裏があるんじゃないかって、可愛いトーンの時でも素直に受け取れない。曲の最後の「ム・ギ・ワ・ラァ~~…♪」も、一番最後の音がとても印象に残る音に感じました。普通あの音階を曲の最後に持っていくことってないんじゃないかと思うんですけど、あまり最後に持ってくる音じゃないから、余計もやもやするんですよ。

田中:そこは茉美さんも苦戦してましたね。でも、とてもうまくいったと思っています!

ONE PIECE.com特別版!!

ワンピースオフィシャルメールマガジン『グランドライン通信』では、4月30日(日)放送で流れる尾田先生作詞のビッグ・マムのミュージカル曲「ブラッディ・パーティー」を作曲した田中公平先生に作曲することになったきっかけや、ビッグ・マム役の小山茉美さんが歌を収録された時のエピソードをお伺いしました! 特別版では、アニメ音楽や『ONE PIECE』についての思いを語っていただきましたよ!!

■主題歌も劇伴もどちらも好き

勝平:元々は原作のコマに書かれていた音符付きのセリフが元になっていると思いますが、歌詞として書かれたものじゃないものに曲をつけるのって大変じゃなかったですか?

田中:全然。私ミュージカルおたくだから。(笑)
ミュージカルって普通、セリフと歌の中間、バースという部分があるんですよ。だから、本当は「ブラッティ・パーティー」中でバースを作りたかったんだけど、尺の問題とアニメーションに合わせるのが難しくて。

勝平:なるほど。
今回はミュージカル的な要素が強いですけど、公平先生はいわゆる劇伴(劇中音楽)も作られるじゃないですか。その一方「ウィーアー!」「ウィーゴー!」といった主題歌も作っていて、公平先生的にどちらが好みとかありますか?

田中:どっちも好きですけど、今は主題歌書く人と、劇伴書く人と分業制になってきてますよね。キャッチーなメロディを書きながら、ちゃんとしたサウンドを作れる人が少なくなってきた気がします。だから、そういう意味では特殊技能なのかも。(笑)

勝平:でも、本当はどっちも同じ人が書いた方が作品にストンと入ってきそうな気がしますよね。
「ブラッディ・パーティー」には、一部キャストがコーラスとして参加していますが、こういったミュージカル楽曲に触れるっていうのも役者にとって、すごいいい経験になったんじゃないかと思います。なかなかない機会だと思うので。

田中:そうだね。今回、参加してくれたキャストのみんなも「難しい!」と言いながら楽しそうでしたよ。

勝平:それがアフレコにもどんどん反映されてくるといいなと思います。個人的にホールケーキアイランド編って何でもありな気がするんですよ。だけど、アフレコやってるとまだちょっと大人しい感じがするので、もっと遊んでいいんじゃないかなって。

田中:確かに、もっと雑多感があるとより面白いかも。例えば家具の人ならただ「かぐ~♪」って言うだけでもいいんだよね。

勝平:書いてあることをそのままセリフにしないで、勝手に音をつけたり独特な世界を作っちゃってもいいと思いますね。 

田中:声優のみなさん、是非挑戦してください。
『ONE PIECE』は遊びを入れやすい作品なので。大事なところを外しさえしなければ、あとは外してもきっと大丈夫。尾田先生、心広いから。

小山P:茉美さんの歌の収録の時も公平先生「無茶苦茶でいいから」って指示されてましたね。

田中:「音程はいいからリズムだけ合わせて」って言ったね。茉美さんも多分すごい準備されていて、音程もちゃんとしてたんですけど、私がそれを崩しまくるという。「ちゃんと歌わないでください」って。(笑)

勝平:でも、あまりにも音程外すと公平先生怒りますよね。「そういうことじゃないんだよ」って。(笑)

■『ONE PIECE』は音楽にも人間味を感じさせないといけない

勝平:ホールケーキアイランド編の劇伴も聞かせていただいたんですけど、海の戦士ソラとかジェルマ66とかは男の子がワクワクするような曲になっていて、公平先生はふり幅をたくさんお持ちだなぁと。

田中:冒険活劇みたいなイメージですよね。でも、そういう意味で『ONE PIECE』って東映アニメーションの正統派アニメの系譜を継いでるんですよ。
だから、音楽的にもそうでなくてはいけないと私は思っているので、極力デジタルの打ち込みは使わないようにしています。

勝平:わざと加工したりするものもありますしね。

田中:それが悪いわけじゃないけど、デジタルだと人間味を感じにくくなるよね。『ONE PIECE』は人を感じるアニメだから、音楽もそういうものでないといけないんじゃないかと思っています。

勝平:なんかうれしいですね、そういう風に思っていただきながら作ってもらっているというのは。わしらも負けないようにアフレコしていきたいと思います。
では、最後にファンに一言お願いします!

田中:これを読んでいる中で、ミュージカルの舞台や映画を観たことがないって人には、今回の「ブラッディ・パーティー」をアニメで観てミュージカル楽しそうだなって思ってもらいたいですね。そして、ゆくゆくはいつか『ONE PIECE』ミュージカルが上演される時には、ぜひ来てほしい!

勝平:「ブラッディ・パーティー」にはわしもちょこっと参加させてもらっているんで、そこも楽しみにしてもらえたらうれしいです!
公平先生、今日はありがとうございました!

田中:ありがとうございました!

勝平さん、田中さんありがとうございました!
「ブラッディ・パーティー」が本編で流れる4月30日(日)放送の786話と、ますます盛り上がるホールケーキアイランド編をお見逃しなく!!

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